月別: 2025年8月

 

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《法律時報》とは
時事法律解説をはじめ、中堅法律家のライフワークともいえる研究論文発表の場として定評のある唯一の専門誌。創業以来、「市民のための法律学」の立場に立ち、問題提起を行ってきた。最新の法律問題、判例情報にも素早く対応しつつ、理論的に深みのある本格的な分析を行う。特集は、学界のオピニオンリーダーとなっている。

◆2025年9月号 民事紛争の解決手続と時間<好評発売中!>

労働委員会の特徴を二項対立的に配置しながら論じることで、労働委員会の現代的役割と課題を明らかにする。

企画趣旨

 労働組合法は、憲法の保障する労働三権が現実の労働関係の中で守られるよう、使用者が行ってはならない行為を不当労働行為として7条各号に具体化し、その簡易迅速な救済機関として、また、集団的労使紛争の公的調整機関として、労働委員会を創設した。より正確にいえば、1945年に初めて … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2025年9月号目次——

◇特集 労働委員会の意義と役割

企画趣旨 … 神吉知郁子
不当労働行為についての行政救済と司法救済 … 笠井正俊
労働委員会の判定的機能と調整的機能――不当労働行為審査手続における両機能の併存に焦点を当てて … 山川隆一
集団的労働紛争と個別的労働紛争――個別的労働紛争の集団的性質に着目して … 國武英生
アメリカ全国労働関係委員会と不当労働行為救済制度――公共的利益としての「労使関係のコモン・ロー」の形成とその実現 … 竹内(奥野)寿
中央労働委員会と都道府県労働委員会――上下か対等か、あるいは無関係か … 森戸英幸
労組法上の労働者性と使用者性――アマゾン配達員のケースを素材として … 橋本陽子
労働組合と組合員――資格審査と不当労働行為の審査における諸問題 … 神吉知郁子

◇小特集 中央アジアとグローバル社会

企画趣旨 … 須網隆夫
上海協力機構と多極化する世界における国際法 … 須網隆夫
憲法と伝統的価値観――ウズベキスタン2023年改正憲法における婚姻と家族 … イスマトフ・アジズ=牧野絵美
2023年ウズベキスタン憲法改正と遅ればせの違憲審査制革命? … 佐藤史人
伝統的社会におけるジェンダー平等の確保――ウズベキスタンが負う国際的義務としてのジェンダー平等確保に関する国際基準の実施 … 江島晶子=ハムダモワ・フィルーザ(樋口惟月=山部悠喜 訳)
中央アジア諸国における国連人権条約機関の見解の国内的実施――日本への教訓 … 吉田曉永

論説

AI生成性的画像を巡る刑事立法学(上)――日台の法比較を中心に … 深町晋也

Fahrlässigkeitsdelikt(ドイツ過失犯)をめぐる判断基準発展の可能性の探索 … 川原慶己

メタ「法学入門」・11
民法学 その5 … 小粥太郎

民事法律扶助制度の改革・7
成年後見/高齢者支援――法的観点から … 冷水登紀代

憲法と家族法の交錯・9
婚姻と親子関係――ヨコとタテ … 羽生香織

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・16-2
行政庁の処分(権力関係)と行政契約(非権力関係)との「はざま」(下) … 鈴木崇弘

名誉毀損・侮辱を巡る比較刑法研究・2-1
イギリスにおける名誉保護法制(1) … 山田 慧

拘禁刑時代の施設内処遇・11
矯正処遇 … 相澤育郎

公判外供述の比較法研究・4-5
イギリスの刑事手続上の公判外供述(5) … 佐藤友幸

法律時評

未完の「事後監視・救済型」社会――規制のエンフォースメント確保のための改革を太田 洋

(Web日本評論にて月初に全文公開中。会員登録でお読みいただけます。登録は無料です)