◆10月号(90巻11号) 家族への公的介入

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家族内の弱者を支援せず、ただ自己責任をとらせるという日本家族法の特徴は、家族に対するこの国の諸政策に一貫して現れていないだろうか。民法だけにとどまらず、複眼的に考察する。

 
<特集 「家族への公的介入」より>

◆家族への公的介入――企画の趣旨

1 家族間の多様化:相続法改正の論点 本年7月に国会で成立した相続法改正は、最高裁大法廷の非嫡出子相続分違憲決定を契機とする … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

 
 
 
 

—— 2018年10月号目次——

◇特集=家族への公的介入

家族への公的介入――企画の趣旨 … 水野紀子
家族への法的介入と憲法――夫婦同氏強制を素材として
蟻川恒正
婚姻への公的介入 … 森山浩江
親子関係と公的介入――生殖補助医療の立法に向けて
木村敦子
家事事件手続における諸問題 … 今津綾子
児童虐待への国家介入――分析的考察 … 横田光平
精神保健福祉法に基づく非自発的入院における本人と家族
太田匡彦
社会主義国家ソ連と家族――法による自由、援助、介入
河本和子
死と臓器移植への公的介入 … 米村滋人

 

▼小特集 景表法の実現方法の多様性

企画趣旨 … 根岸 哲
景表法の実現方法の多様性と違反要件論 … 白石忠志
表示に際しての「確認」に関する考察 … 古川昌平
景表法の実現方法の多様性――独禁法の視点から … 泉水文雄
 
【新連載】 中間総括・刑事司法改革・1-1
企画趣旨 … 川崎英明・後藤 昭・白取祐司
裁判員制度――その現状と課題 … 川崎英明
 
【連載】 憲法の規整力・2-1
憲法典のデザイン――「簡潔・厳格」モデルの意義と限界 … 山本龍彦
憲法秩序の変動と解釈の担い手――浦和事件と「憲法争議」 … 出口雄一
 
【連載】 原発問題から検証する公法理論・8-1
わが国における原子力災害対策について(上) … 小澤久仁男
 
【連載】 拐取罪を巡る比較法的・沿革的分析・8-1
スイス刑法における未成年の子の奪い合いを巡る議論状況(上) … 深町晋也

【連載】 債権法判例の行方15
改正民法468条1項に基づく抗弁の放棄 … 石田 剛
 
 
リアリティを失った日本の死刑【法律時評】 … 浜井浩一