◆10月号(86巻11号) 「国際的保護」をめぐる新たな潮流――難民、無国籍者、補完的保護

★バックナンバーの購入はこちらから★

日本の難民認定手続の改革に向けた検討が進んでいる。難民や無国籍者の保護をめぐる理論と実務の実際を多角的な視点で明らかにし、改革への視座を提供する。

 
<特集「「国際的保護」をめぐる新たな潮流」より>

◆「国際的保護」の境界

 1 難民、無国籍者、UNHCR
 本年は、「国際難民法のマグナ・カルタ」として知られる「難民の地位に関する条約」(難民条約)が発効してから60年目にあたると同時に、この条約と双子の関係にある「無国籍者の地位に関する条約」(無国籍者条約)が作成されてから60年目の節目の年でもある。ハンナ・アーレントは、自らの経験にもとづいて、人権は全ての人間に生まれながらに備わっているはずなのに、後ろ盾となる政府(国家)を失った瞬間にたちまちにして実現しえないものになってしまう旨を峻烈に述べていたが、まさしくそれが無国籍者であり難民の被る現実としてあった。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!
 
 

—— 2014年10月号目次——

 

◇特集=「国際的保護」をめぐる新たな潮流――難民、無国籍者、補完的保護

「国際的保護」の境界 … 阿部浩己
日本の難民認定手続の実際 … 渡邉彰悟
入管法における難民認定制度――行政法学の視点から … 野口貴公美
韓国難民法とその施行後の実務 … キム・ジョンチョル イ・ホテク 宮内博史
EUにおける国際的保護 … 戸田五郎
無国籍者地位条約と無国籍削減条約――成立までの経緯と概要 … 新垣 修
無国籍に取り組むためのUNHCRのマンデート及び活動
  … マーク・マンリー(訳 国連難民高等弁務官駐日事務所
日本の無国籍問題をめぐる現状と課題 … 小田川綾音 付 月

 
 

▼小特集 会社法改正をどう見るか

平成26年会社法改正の概要 … 笠原武朗
会社法改正によって日本の会社は変わらない … 江頭憲治郎
平成26年会社法改正を考える … 稲葉威雄
 
 

 
 
 
 
 
 

〈座談会〉 グローバル化による法の変容

 … 藤谷武史・髙山佳奈子・山元 一・横山美夏・小畑 郁
 
【連載】憲法学のゆくえ・3-1
イントロダクション … 宍戸常寿
憲法学における財政・租税の位置? … 藤谷武史
 
【連載】福島原発事故賠償の研究・7
福島原発賠償に関する中間指針等を踏まえた損害賠償法理の構築(上)  … 潮見佳男
 
裁判員裁判における量刑――最高裁平成26年7月24日判決の意義【法律時評】 … 小池信太郎
  (※本文内容に一部訂正があります。→訂正・追録履歴