◆4月号(96巻4号) リプロダクティブ・ヘルス/ライツの多角的検討
企画趣旨1 生殖(リプロダクション)の権利性 国家は、人間を「資源」あるいは「負担」とみなし、その「量」や「質」をコントロールするための手段としての生殖に強い関心と介入の欲望を持ってきた。しかし、人権思想の深化と拡大によりこうした人に対する集団的コントロールを、人権の享有主体である個に優先させることは基本的に許されなくなった。日本においても、個人の尊厳の尊重を掲げる … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!) |
——2024年4月号目次——
企画趣旨 … 谷口太規
妊娠中絶とリプロダクティブ・ヘルス/ライツ――ドイツの憲法論を中心に … 小山 剛
未出生の生命の憲法上の地位をめぐって――ドイツの場合 … 嶋崎健太郎
リプロダクティヴ・ライツの権利性とその主体 … 稲葉実香
日本の妊娠中絶の問題――国際基準のリプロダクティブ・ヘルス&ライツに照らして … 塚原久美
SRHRと包括的性教育 … 艮 香織
生殖の規律における自己決定の現在地 … 野崎亜紀子
生殖補助医療と親子関係の根拠論――フランスにおける近時の学説を参照しながら … 幡野弘樹
生殖補助医療により生まれる子どもの権利 … 小門 穂
生殖ツーリズムによる家族形成と新自由主義 … 日比野由利
LGBT当事者とリプロダクティブ・ヘルス/ライツ … 中塚幹也
憲法具体化法としての生活保護法と規範の消去 … 笹沼弘志
●信用の基礎理論構築に向けて・11-2
中間コメント(下) … 木庭 顕
●宗教団体とデモクラシー・法・2-1
宗教団体と民事法(上)――宗教的贈与の効力について … 金子敬明
●法をめぐるミスコミュニケーション・7-2
科学技術政策における「法」の語られ方――標葉論文を承けて … 中村多美子
●紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・17
●海空域インシデントと武力紛争の間――領域侵入事案に見る国際法の紛争制御機能 … 黒﨑将広
●幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・15
「主権」論、「直接民主主義」論と樋口『憲法』におけるその展開可能性 … 高田 篤
●行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・8-2
主観訴訟と客観訴訟の「はざま」(下) … 西上 治
●平成民法学の歩み出し・31
種類物売買法としての瑕疵担保責任制度の探求――北居功「売主瑕疵担保責任と危険負担との関係――種類債務の合意による特定を契機として(一)~(四)」 … 根本尚徳
●日中会社法の比較・6
支配株主規制 … 神田秀樹・朱大明
●日本的雇用を問い直す・15
公務員は民間労働者より優遇されている?――非正規問題から公務員に関する法制度を問い直す … 早津裕貴
「代執行訴訟」における裁判所の審査権――福岡高裁那覇支部2023(令和5)年12月20日判決 … 白藤博行
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