◆8月号(87巻9号) 法における「国家」と「人間」――広中俊雄博士の法学研究

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「国家」という言葉が、時の政治によって軽々と弄ばれる現在、法学者は「国家」、そして「人間」をどのようにして主題化し、それに対峙するのか。故広中俊雄博士が呈示した根本問題と向き合い、法学の可能性を探る。

 
<特集『法における「国家」と「人間」』より>

◆企画趣旨

 本特集は、2014年2月に逝去した広中俊雄博士(以下、本特集においては敬称を省略する)の法学研究を、各分野の研究者が多面的に検討し、それを通じて今後の法学研究への示唆、受けとめるべき課題を探るものである。
 周知のように、広中は、法学のひろい分野にわたり多くの研究を著した。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!) 
 
 
 
 
  

—— 2015年8月号目次——

 

◇特集=法における「国家」と「人間」――広中俊雄博士の法学研究

企画趣旨 … 佐藤岩夫
日本国憲法における「国家」と「人間」──「個人の尊厳」と9条 … 蟻川恒正
  
(※本文内容に一部訂正があります。→訂正・追録履歴
現代日本の警察――広中・警察研究と刑事訴訟法学との対話 … 川崎英明
広中俊雄の法社会学研究 … 佐藤岩夫
広中俊雄の民法体系論と市民社会の基本的諸秩序論 … 吉田克己
広中俊雄の民法体系論――「人の法」構想を中心に … 大村敦志
広中俊雄の民法解釈方法論 … 小粥太郎
『日本民法典資料集成Ⅰ』と『新版民法綱要』に見る民法典編纂史研究 … 中村哲也
広中俊雄のローマ法研究――歴史の中の社会・国家と法 … 林 信夫

 

▼特別企画 財の帰属――その構造と原理

企画趣旨 … 水津太郎
法的問題としての財の帰属 … ヘルベルト・ツェヒ (訳:水津太郎
デジタルの世界における財の帰属――権利客体としてのデータ … ヘルベルト・ツェヒ (訳:兼平麻渚生
 
【連載】グローバル化と法の変容・3
国際法における法源論の変容――そのプロブレマティーク … 齋藤民徒
 

【連載】憲法学のゆくえ・6-2
[座談会]憲法学と国際法学との対話に向けて(前篇)
 … 森 肇志・宍戸常寿・曽我部真裕・山本龍彦
 
 
 

【連載】憲法学からみた最高裁判所裁判官・5
激流に立つ巌――石田和外 … 早瀬勝明
 
【連載】「国家と法」の主要問題・3
主権のヌキ身の常駐について――Of sovereignty, standing and denuded … 長谷部恭男
 
安保法案のねらいと法案論議の問題点【法律時評】 … 愛敬浩二