◆9月号(95巻10号) 「地域」の分野横断的・学際的検討

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実定法制度における「地域」とは何か。各法分野から検証する総論、福祉や環境などの対象から迫る各論を通じ、概念の深化を目指す。
<特集 「地域」の分野横断的・学際的検討」より>
[権利論篇]

企画趣旨

人口減少という社会事象は、日本全体としては2008年を境に現実化したが、地域によっては相当以前から、あるいは近い将来に直面する課題となっている。ヒトが減少することは、社会そのものの持続可能性にとって危機となる。そこで、この危機に対処するために、様々な施策や取組が実施されてきた。なかでも、地方公共団体を単位とした施策だけでは … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2023年9月号目次——

◇「地域」の分野横断的・学際的検討

企画趣旨 … 飯島淳子
国土管理・土地利用と「地域」 … 吉原祥子
環境法における「地域」の位置づけ … 島村 健
福祉国家における「地域」の意味――憲法学の側からの一考察 … 尾形 健
警察行政における地域 … 田村正博
見え隠れする「地域」の水脈をたどって … 荒木田 岳
地域住民及びその団体の多様化と位置づけ … 長谷川貴陽史
〈地域〉をめぐる統治と抵抗――福祉国家以後における「社会的なもの」の帰趨 … 山羽祥貴
現在の「地域」と行政法学 … 中嶋直木

論説

「土地所有者不明事件」の怪 … 木庭 顕

紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・11
チャゴス諸島領有権紛争における国際裁判所の役割(下) … 西元宏治

法をめぐるミスコミュニケーション・5-1
「政治」という他者(上)――憲法学から見た「法のミスコミュニケーション」 … 林 知更

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・9
角馬カトブレパの脚――あるいは「自由主義」の境域 … 中島 徹

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・5-2
抗告訴訟と当事者訴訟の意義の変遷と今後の展望(下) … 長谷川佳彦

平成民法学の歩み出し・25
団体としての家族とその「保護」――高橋朋子『近代家族団体論の形成と展開――家族の団体性と個人性』 … 石綿はる美

公判外供述の比較法研究・2-6
ドイツの刑事手続上の公判外供述(6・完)――直接主義を中心に … 川島享祐

日本的雇用を問い直す・9
ガラスの天井を割るのは誰か?
――コース制を女性の管理職登用の視点から問い直す … 所 浩代

法律時評

教員の労働時間を考える西谷 敏
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