◆4月号(89巻4号) 刑事手続と更生支援

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罪に問われた高齢者・知的障害者等に、刑事司法の早い段階から医療的・福祉的支援へとつなぐ「入り口支援」。再犯を防止し更生の可能性にも期待をあつめるこの取り組みを分析、検証する。

<特集「刑事手続と更生支援」より>

◆刑事手続と結びついた更生支援の動向と課題

 1 特集の背景とねらい
 最近数年の刑事手続運用に関する新しい動向として「入口支援」という考え方とそれに基づく実践がある。その重要なきっかけは、2009年厚生労働省による「地域生活定着支援事業」(後に地域生活定着促進事業)の開始であった。この事業は、高齢あるいは障害のために福祉的支援を必要とする矯正施設退所者について、退所直ちに福祉サービス等につなげるための施策として全国に地域生活定着支援センターを設置した。このような刑務所から出た人々に対する支援は、「出口支援」と呼ばれた。政府の犯罪対策閣僚会議が再犯防止を重要な政策目標として強調するようになったことが、この施策の背景にある。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!
 
 

—— 2017年4月号目次——

 

◇特集=刑事手続と更生支援

刑事手続と結びついた更生支援の動向と課題 … 後藤 昭
起訴猶予と再犯防止措置――積極的活用と条件付起訴猶予の導入に向けて
  … 太田達也
検察官の訴追裁量権と再犯防止措置 … 葛野尋之
検察における再犯防止・社会復帰支援のための取組 … 和田雅樹
裁判所が関与する更生支援の可能性 … 福島 至
刑事弁護と更生支援――福祉専門職と連携したケース・セオリーの構築
  … 浦﨑寛泰
再犯防止と弁護人の役割 … 池原毅和
社会福祉士等による刑事司法への関わり――入口支援としての福祉的支援の現状と課題
  … 水藤昌彦

 
 

▼小特集 日本における外国人法制の現状と課題

――差別・国籍・多文化共生

日本の外国人法制の現状と課題――総論的考察 … 柳 赫秀
国籍法制――血統主義・複数国籍・「帰化」 … 殷 勇基
人種差別に対する法整備の課題――ヘイトスピーチ解消法成立を受けて
  … 申 惠丰
移民統合政策指数(MIPEX)における欧米韓日の比較
 ――外国人の人権の比較法的・人権条約適合的解釈 … 近藤 敦
 
 
「自由刑の単一化」と刑罰目的・行刑目的 … 松宮孝明
 
【新連載】労働法理論の探究・1-1
「労働法理論の探究」研究会の発足にあたって … 西谷 敏・道幸哲也
雇用差別禁止法の正統化根拠に関する基礎的考察(上) … 石田信平
 
【連載】グローバル化と法の変容・13
ある現地法人法務課長の体験が語るもの――米国住友商事事件 … 齊藤真紀
 
【連載】憲法学からみた最高裁判所裁判官・23 [最終回]
戦後憲法価値の実現――田中二郎 … 川岸令和
 
【連載】「国家と法」の主要問題・21
21世紀の財産権と民主主義――富の集中の憲法的意義とその統制について … 木下昌彦
 
【連載】民法理論の対話と創造・6-2
将来債権譲渡の法的構造の解明に向けて(下) … 白石 大
 
司法修習生への給費制復活【法律時評】 … 須網隆夫