◆5月号(96巻5号) 情報空間の秩序構想

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情報空間の秩序に対する国家の役割とは何か。DPFの立憲的統制、国家とマスメディアの関係の再構築を軸に、法のありかたを探究する。

情報空間の秩序構想

企画趣旨説明を兼ねて

 1 はじめに
近年、憲法や情報法では、「情報空間」という概念を設定して議論を行う傾向が見られる。それは、一つには、放送であるとかインターネットであるとか、技術的特性に沿って設けられた場ごとに検討を行っていた従来の議論の限界が … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2024年5月号目次——

◇特集 情報空間の秩序構想

情報空間の秩序構想――企画趣旨説明を兼ねて … 曽我部真裕
デジタル立憲主義と情報空間の立憲化 … 山本健人
思想の自由市場論の新展開 … 梶原健佑
国家安全保障とデジタル・プラットフォーム規制の現状――米国を事例として … 市原麻衣子
国家の情報収集に関わる外国人の通信の秘密とDPF規制 … 小西葉子
EUにおけるメディアの自由と多元性――「欧州メディア自由法」を中心として … 波多江悟史
情報空間の秩序形成に向けた公共放送規律――NHKのインターネット活用業務の必須業務化をめぐって … 林 秀弥
報道機関とデジタルプラットフォーム――独占禁止法・公正取引委員会の役割と限界、今後の展開 … 和久井理子
情報空間のガバナンスを担う行政組織――放送行政を軸に … 巽 智彦

論説

海外渡航の自由と旅券発給拒否――ドイツ法からの示唆 … 小山 剛
訴訟当事者の権利――丁寧で親切な訴訟を実現するために … 松森 彬

宗教団体とデモクラシー・法・2-2
宗教団体と民事法(中)――宗教的贈与の効力について … 金子敬明

法をめぐるミスコミュニケーション・8-1
芸術への公的助成をめぐるミスコミュニケーションの所在とメディア表象――岡沢論文へのコメント … 石田麻子

紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・18
ふりかえればポーツマス――1905年日露講和条約が極東での紛争抑制・緩和に果たした役割 … 小林友彦

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・16
憲法解釈における「個人の尊厳」の意義とその現れ――樋口陽一と佐藤幸治を手掛かりに … 淺野博宣

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・9-1
法律と委任立法のはざま(上)――授権法律が満たすべき「規律密度」の含意をめぐって … 村西良太

平成民法学の歩み出し・32
「詐害行為の対抗不能」と「被保全債権の対抗」――片山直也「一般債権者の地位と『対抗』――詐害行為取消制度の基礎理論として」 … 白石 大

日中会社法の比較・7
敵対的買収と買収防衛策 … 神田秀樹・朱大明

著作権法と刑法の語らい・13
[著作権の侵害主体をめぐる議論]著作権の侵害主体をめぐる議論状況 … 谷川和幸

公判外供述の比較法研究・3-2
オーストラリアの伝聞法則(2) … 成瀬 剛

日本的雇用を問い直す・16
均衡・均等処遇規定で、正規・非正規間の労働条件格差は縮小するのか? … 沼田雅之

法律時評

障害と法川島 聡

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