◆9月号(86巻10号) 法制審特別部会は課題に答えたか――「新たな刑事司法制度の構築」を読む
法制審議会・新時代の刑事司法特別部会は、「時代に即した新たな刑事司法制度の構築」という課題に答えたか? 法学者、そして部会の議論に参加した一般有識者が多角的に論じる。
◆法制審特別部会は課題に答えたか?
2014年7月9日、法制審議会・新時代の刑事司法特別部会は、その30回目の会議において、「新たな刑事司法制度の構築についての調査審議の結果(案)」(以下、「最終取りまとめ」という。)を「全会一致」で決定し、これを法制審議会(総会)に報告することとした。3年越しの審議の末に、ようやく出された結論がこれである。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!)
—— 2014年9月号目次——
◇特集=法制審特別部会は課題に答えたか――「新たな刑事司法制度の構築」を読む
法制審特別部会は課題に答えたか? … 白取祐司
法制審新時代の刑事司法制度特別部会の議論に参加して … 村木厚子
部会の議論で感じ、思ったこと … 周防正行
雪と玫瑰と――特別部会に明治から未来を見た … 安岡崇志
取調べの録音・録画制度 … 葛野尋之
供述証拠の収集を容易にするための手段 … 宇川春彦
通信・会話傍受 … 笹倉宏紀
被疑者・被告人の身体拘束――特別部会の調査審議の結果をうけて … 緑 大輔
弁護人による援助の拡充 … 岡 慎一
証拠開示制度 … 大澤 裕
被告人の証人適格論 … 堀江慎司
▼小特集 安全保障への国際法の視座
国際法学における安全保障構想の系譜――動態的に把握された勢力均衡の下での法秩序 … 西 平等
必要最小限度の限定的な集団的自衛権論 … 山形英郎
国連体制が目指す安全保障とは――安全保障理事会の実行から見る変化の軌跡 … 清水奈名子
安全保障とジェンダー――安保理決議1325と国別行動計画の策定をめぐって … 川眞田嘉壽子
▼特別企画 社会保険庁分限免職事件と人事院判定
社会保険庁廃止と分限免職 … 尾林芳匡
〈検証・特定秘密保護法〉
特定秘密保護法と国会――国会は特定秘密を監視できるか … 清水 勉
和歌山カレー毒物混入事件再審請求と科学鑑定――科学証拠への信用性の揺らぎ … 石塚伸一
【連載】憲法学のゆくえ・2-3
[座談会]憲法学と司法政治学の対話(後篇) … 見平 典・宍戸常寿・曽我部真裕・山本龍彦
【連載】福島原発事故賠償の研究・6
原子力安全規制と国家賠償責任 … 下山憲治
軍事化と国際人権法【法律時評】 … 阿部浩己