◆7月号(96巻8号)「契約の死」を超えて――契約は今度こそ死ぬのか? また、民法自体も死ぬのか?

★バックナンバーの購入はこちらから★

スマートコントラクトやAI技術の実装などの現代社会特有の問題に照らし、意思により成立する契約という仕組みの変容を議論する。

企画趣旨

 1 はじめに
 本企画は、言契約の死」という現象のある側面に注目し、これが現代にも妥当するのではないか、また、この「死」という現象は契約にとどまらないのではないか、という問題意識から、この現象の現代的意味を論じてみようと考えるものである。具体的に … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2024年7月号目次——

◇特集 「契約の死」を超えて――契約は今度こそ死ぬのか? また、民法自体も死ぬのか?

企画趣旨 … 西内康人
契約法3.0――法類型論による … 船越資晶 8
スマートコントラクトは「使える」のか――技術的な基本事項とその限界 … 西村友海
権利確定システムとしての約款――約款における意思の位置づけ … 松田貴文
非法的規範との関係に見る「契約の死」 … 池田悠太
危険責任の拡張と権利論 … 長野史寛
現代無過失責任論の一断面――AIシステムに起因する損害の塡補をめぐる議論を素材として  … 中原太郎

◇特別企画 戦後安全保障政策の大転換と憲法9条――何が問われ、どのように考えるべきか

企画趣旨――全国憲法研究会憲法問題特別委員会の説明を兼ねて … 成澤孝人
安保法制違憲訴訟の現場からみる政治と司法の関係性 … 伊藤 真
今日のウクライナは明日の東アジアか――日本の安全保障を再考する … 遠藤 乾

NEW eSportsをめぐる法――文化・産業政策を支える法のゆくえ・1
序論――eスポーツの興隆に向けた複合的法領域からのアプローチ … 藤村明子
eスポーツにおけるルールの形成とエンフォースメント――ゲームメーカーとプラットフォームに依存した世界におけるコンプライアンスと権利保護のあり方 … 成原 慧

信用の基礎理論構築に向けて・12-1
ある公証人の破産(上)――フランスにおける「公証人信用」研究の端緒として … 齋藤哲志

宗教団体とデモクラシー・法・3-1
政教分離と信教の自由(上) … 小島慎司

法をめぐるミスコミュニケーション・9-1
法とITの不可侵的共存――郭論文へのコメント … 角田篤泰

紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・20
ロシアのウクライナ侵攻を契機とするもう一つの戦争の抑制(下)
――第三次世界大戦を現実のものとしないために … 岩月直樹

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・17
統治のアナロジー――「身体」を通じた「演出」 … 赤坂幸一

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・10-1
羈束と裁量のはざま(上) … 巽 智彦

平成民法学の歩み出し・34
民法学における法解釈方法論の歩み――吉田邦彦著『債権侵害論再考』 … 木村敦子

日中会社法の比較・9
株主提案権・株主総会の電子化・上場会社の大株主による株式の譲渡 … 神田秀樹・朱大明

著作権法と刑法の語らい・15
[著作権の侵害主体をめぐる議論]著作権侵害罪と規範的行為主体論――刑法理論と規範論からの整理 … 仲道祐樹

法律時評

「紅麹」の問題をめぐる規制と市場の在り方川濵 昇

(Web日本評論にて月初に全文公開中。会員登録でお読みいただけます。登録は無料です)