◆10月号(94巻11号) 児童虐待の総合的検討

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重大事件の発覚を背景に、「体罰禁止規定」や「懲戒権」が立法の場で問われている中、児童虐待事象について総合的に検討する。

 
<特集 「児童虐待の総合的検討」より>

◆企画趣旨
――児童虐待への支援・介入・刑罰

 1 本特集を巡る背景
近年、重大な児童慮待事案(例えば、目黒女児虐待死事件及び野田市女児虐待死事件)が相次いで生じている。こうした事態を受けて、2019年に児童虚待防止法が改正され、児童に対する親権者によるしつけに関する規定である同14条1項に、いわゆる「体罰禁止規定」が導入された。また、 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

 
 
 

——2021年10月号目次——

◇特集 児童虐待の総合的検討

企画趣旨――児童虐待への支援・介入・刑罰 … 深町晋也
児童虐待の刑法的規律――児童の健全成長・発達との関係を中心に … 深町晋也
刑事訴訟法からみた児童虐待 … 大谷祐毅
児童虐待への民事法的対応――親権法改正について … 久保野恵美子
民法における体罰禁止とその課題――体罰禁止のそのあとに … 石綿はる美
社会保障法からみた児童虐待 … 橋爪幸代
アメリカにおける児童虐待への対応――家族への介入と支援の視点から … 原田綾子
児童虐待と司法面接 … 仲 真紀子
児童虐待の法的実務 … 岩佐嘉彦

 

◇小特集 社会問題・環境問題の「司法化(judiciarisation)」の論点と可能性(上)

――日仏比較の観点から

企画趣旨 … アドリエンヌ・サラ/笠木映里
フランスにおける三つの最高法院での法の動員
――差別への闘いを事例に … リオラ・イスラエル (高村学人 訳)
訳者による論文解題 … 高村学人
フランスと欧州における環境問題と司法の役割
エヴ・トレュイレ (中村草太=イザベル・ジロドウ 共訳)
日本における環境問題と司法の役割 … 大久保規子

 

◇特別企画 2020年憲法改革とロシア「立憲主義」の転轍

――ウクライナ戦争への予兆?

解題に代えて――2020年憲法改革とロシア「立憲主義」の位相
佐藤史人
ポストコロニアル・レンズを通して読み解く2020年ロシア憲法改正
ヘルベルト・キュッパー (柴田正義 訳)
緊張下のグローバル立憲主義
――アジアにおける法変容のターニング・ポイントとモデルとしてのロシア憲法改革
アンドレイ・メドゥシェフスキー (中山 顕 訳)

 

【新連載】紛争が戦争とならないために
――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割
・1
国際法はいかにして紛争の制御に寄与するか――連載の企画趣旨に代えて … 西 平等

【新連載】著作権法と刑法の語らい・1
企画趣旨――連載を始めるにあたって … 谷川和幸・西貝吉晃
[はるか夢の址事件]「送信可能化」の解釈をめぐって
――著作権法の他の条項との関係も意識しつつ … 谷川和幸

 

【連載】デジタル・プラットフォームビジネス研究の最前線・15
デジタル・プラットフォームにおけるガバナンスとルールメイキング(上)
――あるいは、表現の自由の私法的基礎 … 津野田一馬・プラットフォームビジネス研究会

【連載】憲法訴訟の醸成――実務と学説が導く可能性・17
裁判員の権限と義務――裁判員の「独立」を軸として … 小西葉子

【連載】平成民法学の歩み出し・15
債権譲渡法制の「定数」と「変数」――池田真朗『債権譲渡の研究』 … 白石 大

【連載】公判外供述の比較法研究・1-2
アメリカの刑事手続上の公判外供述(2) … 緑 大輔

 

元首相の「国葬」西村裕一【法律時評】

振り上げた「拳」の大きさ
――東京地裁令和4年7月13日判決(東京電力ホールディングス株主代表訴訟)

山田泰弘【判例時評】

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