◆7月号(87巻8号) 司法制度改革と民事訴訟手続――改革の趣旨と現状の検証

★バックナンバーの購入はこちらから★

司法制度改革審議会意見書を踏まえた民事訴訟手続の改革は、何を実現したか。改正法施行から10年が経過した今、改革の趣旨と残る問題点を検証する。

 
<特集「司法制度改革と民事訴訟手続」より>

◆司法制度改革と平成15年民事手続法改正後の現状

 1 はじめに
 2001年(平成13年)6月12日に公表された司法制度改革審議会意見書は、その副題が示すとおり、21世紀の日本を支える司法制度のあり方を提示する包括的な改革提案であった。ここで提起された改革の三つの柱は、第一に、「国民の期待に応える司法制度」とするため、制度をより利用しやすく、分かりやすく、頼りがいのあるものとする。第二に、「司法制度を支える法曹の在り方」を改革し、質量ともに豊かなプロフェッションとしての法曹を確保する。第三に、「国民的基盤の確立」のために、国民が訴訟手続に参加する制度の導入等により司法に対する国民の信頼を高めることである。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!) 
 
  

—— 2015年7月号目次——

 

◇特集=司法制度改革と民事訴訟手続――改革の趣旨と現状の検証

司法制度改革と平成15年民事手続法改正後の現状――本企画の趣旨を兼ねて … 本間靖規
民事訴訟手続における計画的審理と審理計画 … 坂田 宏
訴え提起前の証拠収集制度 … 増田勝久
民事訴訟手続における専門家の関与――専門委員制度の課題と展望を中心に … 杉山悦子
鑑定制度の現状と課題 … 小田 司
知的財産訴訟における専門的処理の強化 … 高林 龍
少額訴訟手続、和解に代わる決定の現状と課題 … 上田竹志
人事訴訟管轄の家庭裁判所への移管 … 稲田龍樹

 

▼小特集 立法学学術フォーラム

企画にあたって … 井上達夫
立法をめぐる基盤変動と課題 … 川﨑政司
議会民主政の変動と立憲主義の危機 … 西原博史
立法システムにおける熟議デモクラシー … 齋藤純一
「熟議の政治」、その挑戦と挫折 … 鈴木 寛
7.1閣議決定と国会の違憲審査機能 … 高見勝利
集合的決定としての「立法」への懐疑――私法の視点から … 山田八千子
まとめ――立法学研究のもつ意味と今後の課題 … 井田 良
 
【連載】憲法学のゆくえ・6-1
イントロダクション … 宍戸常寿
[基調報告]憲法学と国際法学との対話に向けて … 森 肇志
 
【連載】憲法学からみた最高裁判所裁判官・4
「理想」の追求とその行方――入江俊郎 … 嘉多山宗
 
【連載】「国家と法」の主要問題・2
フランス憲法史と日本――革命200年・戦後70年の「読み直し」 … 辻村みよ子 
 
仮処分による原発再稼働の差止め【法律時評】 … 高木 光