◆4月号(90巻4号) 年長少年を含む犯罪者処遇と刑事法

★バックナンバーの購入はこちらから★

少年法の適用対象年齢の引下げ、年長少年を含む犯罪者処遇、これと関わる刑事手続の在り方が法制審議会で議論されている。各論点の歴史と現在地を確認し、掘り下げる。

 
<特集「年長少年を含む犯罪者処遇と刑事法」より>

◆少年法改正の歴史と年齢引下げ

 1 はしがき
 2017年12月に逝去された故松尾浩也東京大学名誉教授は、少年法を、戦後改革の中で生まれた「名花」であると述べておられた。1970年に少年法改正要綱の審議にあたった法制審議会少年法部会に幹事として参加されて以来、法制審議会委員長、法務省特別顧問などとして、長年少年法の改正作業に関わり、少年法の成り行きを観察してこられた同名誉教授が「名花」と表現されたことは、ほぼ同じ期間、 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!
 

—— 2018年4月号目次——

 

◇特集=年長少年を含む犯罪者処遇と刑事法

少年法改正の歴史と年齢引下げ … 守屋克彦
犯罪者処遇と刑事実体法 … 浅田和茂
年長少年の成長発達権保障としての少年法 … 須納瀬 学
検察官による訴追段階のダイバージョンにおける賦課・遵守事項と福祉的措置
 ――ドイツ語圏4ヶ国との比較法的観点から … 黒澤 睦
起訴猶予等に伴う再犯防止措置の在り方 … 吉開多一
自由刑の単一化 … 本庄 武
施設内処遇の在り方 … 武内謙治
社会内処遇の在り方をめぐる議論について … 正木祐史

 
 

▼小特集 性犯罪に関する刑法の一部改正

企画趣旨 … 塩見 淳
強制性交等の罪・準強制性交等の罪 … 北川佳世子
監護者わいせつ罪及び監護者性交等の罪 … 今井猛嘉
強盗・強制性交等及び同致死の罪 … 金澤真理
性犯罪の非親告罪化・公訴時効の撤廃またはその進行の停止 … 池田公博
 
 
住居の賃貸借契約における平等処遇の意義と課題(上) … 茂木明奈
 
台湾における刑訴法改正について――捜査段階における記録閲覧制度の新設
  … 陳 思帆・斎藤 司
 
 
【連載】戦後憲法学の70年を語る――高橋・高見憲法学との対話・3-3
第9回 私人間効力論
高橋和之・高見勝利/宍戸常寿・林 知更・小島慎司・西村裕一
 
【連載】原発問題から検証する公法理論・4-2
新規制基準における原子力安全の論理(下)
 ――継続的更新性・科学的客観性・民主的正統性・公益適合性確保の視点からの検討
  … 岸本太樹
 
【連載】拐取罪を巡る比較法的・沿革的分析・4-1
イギリスにおける家族による児童の連れ去りに対する処罰のあり方(上)
  … 樋口亮介
 
【連載】債権法判例の行方・9
賃借人の地位の移転 … 都筑満雄
 
相続法改正と日本相続法の課題【法律時評】 … 水野紀子