◆4月号(88巻4号) 東日本大震災5年――被災地/日本の法的問題

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あの3.11から5年が経過しようとしている今、被災地の内外で、どのような異同があるのか。
被災地で顕著な事象に着目しつつ、日本の普遍的な法的問題も視野において分析する。

 
<特集「東日本大震災5年」より>

◆被災地における法と法律家の役割

 1 はじめに
 2011年3月の東日本大震災は、マグニチュード9.0の地震、東北・関東地方太平洋沿岸部への津波と、福島第一原子力発電所事故による放射性物質漏洩の複合災害で、死者・行方不明者約2万人、住家の全壊・半壊約40万棟を含む被害がもたらされた。1995年の阪神・淡路大震災が、地震による建物等の崩壊の被害を中心とする都市直下型災害だったことに比べて、東日本大震災は、建物に加えて農地や漁場の生業の場と健康の被害を伴う地方広域型災害であった点に特徴がある。 … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!
 
 

—— 2016年4月号目次——

 

◇特集=東日本大震災5年――被災地/日本の法的問題

[被災地/日本の法的問題]
被災地における法と法律家の役割 … 飯 考行
被災地の住宅問題と法 … 津久井 進
被災地の雇用・労働問題と法 … 和田 肇
被災地の高齢消費者保護と法 … 河上正二
 
[被災地と原発事故]
福島原発事故賠償の現段階 … 吉村良一
原発事故と避難の権利 … 福田健治・河﨑健一郎
Vor dem Gesetz――福島大学で語る日本国憲法 … 金井光生

 
 

▼小特集 司法取引の多角的検討

――比較法研究を踏まえて

企画趣旨 … 加藤克佳
米国の司法取引と日本の協議・合意制度 … 青木孝之
ドイツの司法取引と日本の協議・合意制度 … 辻本典央
刑訴法改正案における協議・合意 … 池田公博
 
 
第三者異議訴訟における対抗要件の抗弁をめぐる要件事実(下)(完)
 ――差押えと対抗要件具備との先後関係という時的要素の主張・立証責任 … 河村 浩
 
【新連載】民法理論の対話と創造・1-1
「抵当本質論の再考序説」その他について(上) … 鳥山泰志
 
【連載】グローバル化と法の変容・7
グローバル化のなかの「国際人権」と「国内人権」
 ――その異なる淵源と近年の収斂現象・緊張関係 … 小畑 郁
 
【連載】憲法学からみた最高裁判所裁判官・12
“空前”の「司法官僚」出身最高裁裁判官――泉 徳治 … 山元 一
 
【連載】「国家と法」の主要問題・10
憲法判例変更のパラドックス … 大林啓吾
 
番号法における個人番号制度をめぐる諸問題【法律時評】 … 人見 剛