◆2026年1月号 境界の再考/更新<好評発売中!>

男性・女性、大人・子どもなど、社会に引かれた境界線を前提とした、あるいは境界線を作り出す法・制度に孕む問題を検討する。

企画趣旨

 1 複雑な世界と境界
「この複雑な世界を、複雑なまま生きることはできないのだろうか。」鈴木健は、その著書『なめらかな社会とその敵』1)の出だしをこう始める。鈴木は、年少期に住んでいた西ドイツから修学旅行で東ドイツに行った際、わずか2週間前に壁を越えようとして射殺された犠牲者の名が刻まれているのを目撃した。しかしその5ヶ月後に、突如として壁が壊されたとのニュースに … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2026年1月号目次——

◇特集 境界の再考/更新

企画趣旨 … 谷口太規
男性と女性の間の「境界」の可視化――境界の再考・更新のために … 江島晶子
憲法から見る法律における障害者/非障害者の境界線の意味 … 杉山有沙
「生存を保障すること」の意味を問い直す … 水林 翔
外国籍者は代表されうるか――構築主義的代表論による再検討 … 宮井健志
フランスにおける当事者参加の展開 … 小川有希子
[インタビュー]人権立法におけるアドボカシー活動 … 土井香苗 聞き手:谷口太規
他者性をめぐる憲法学の可能性――あるいは境界の外側について思考すること … 江藤祥平

◇小特集 生活保護減額処分取消訴訟最高裁判決を論ずる

生活保護法8条2項の復権と憲法具体化の意義
――生活保護基準引下げに伴う保護費減額処分取消事件最高裁判決をめぐって … 笹沼弘志
最判令和7年6月27日裁時1866号1頁(民集79巻4号掲載予定)について … 太田匡彦
最高裁判決の論理とその含意 … 山下慎一
この国の三権分立・法の支配が機能しているのかを問い続ける、前代未聞の集団訴訟 … 小久保哲郎

信用の基礎理論構築に向けて・14-2
近松門左衛門『冥途の飛脚』に見る信用をめぐる社会構造(下) … 桑原朝子

メタ「法学入門」・14
家族法学 その1 … 小粥太郎

民事法律扶助制度の改革・10
ひとり親家庭における親子――比較法的観点からの分析(養育費問題を中心として) … 野沢紀雅

日本の民主主義・3
デモクラシーのミニマムコアを想定することは憲法学にとって有益か? … 山本健人

憲法と家族法の交錯・12
憲法学にとっての「子どもの権利」の保障とその意味――家族のなかの個人を問う … 西山千絵

名誉毀損・侮辱を巡る比較刑法研究・3-1
アメリカにおける名誉の保護(1)――比較刑法の観点から … 樋口亮介

拘禁刑時代の施設内処遇・14
拘禁刑時代の仮釈放運用と施設内の行状 … 戸田彩織

デジタルプラットフォームと経済法の世界的新展開・3
競争法と個人情報保護――ドイツ・フェイスブック事件 … 柴田潤子

法律時評

外国人労働者法制の現代的課題――育成就労制度と外国人労働者問題をめぐって野川 忍

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