◆4月号(97巻4号)プライバシーに関する不法行為を支えるもの

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プライバシーに関する従来の議論を整理しつつ、デジタル資産や知的財産権が絡む問題など、新たな課題に向き合う意欲的な特集。

企画趣旨

 情報の保護は、伝統的でもあり、新しい現代的なテーマでもある。たとえば、一定の情報の保護は伝統的には、民法の内部で名誉やプライバシーの保護が発展し、また、民法の外では知的財産権の保護が発展してきた。さらに新しい問題として、情報につきデジタル資産など一定の新たな財貨の保護の問題が論じられている。
 ところで情報は … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2025年4月号目次——

◇特集 プライバシーに関する不法行為を支えるもの

企画趣旨 … 西内康人
プライバシーの私法的保護 … 斉藤邦史
プライバシーから見る民事不法行為の構造と意義――帰責性判断における個別性と普遍性への多元的応答 … 角本和理
プライバシーとその他の法益のすみわけ・関係 … 上机美穂
プライバシーと予防的保護 … 山本周平
表現行為からの人格権・人格的利益の保護に対する裁判所の態度――フランスの判例の枠組みを題材に … 村田健介
プライバシーと同意――同意の法的意味を考える … 村山淳子

◇小特集 100年先の地域コミュニティを考える

企画趣旨 … 松尾 弘
地域コミュニティの未来像と国土計画の可能性 … 松尾 弘
地域の価値を考える――「地域の価値勉強会」を通じて … 髙橋 慶
共創する地域コミュニティの担い手 … 深沢 瞳
[鼎談]地域力が拓く豊かさのかたち … 松尾 弘・髙橋 慶・深沢 瞳

◇特別企画 受刑者の選挙権を考える(上)
――普通選挙100年からその先へ

[インタビュー]高橋和之先生に聞く … 聞き手:吉田京子・木下昌彦

信用の基礎理論構築に向けて・13-2
日本の政治と軍事の歴史から考える(下) … 五百旗頭 薫

メタ「法学入門」・6
憲法学 その2 … 小粥太郎

法的判断において「議論」が果たす役割の諸相――法学と議論学との協働・3
ウォルトン「議論における証明責任・推定」論の民事訴訟法的分析 … 八田卓也

民事法律扶助制度の改革・2
現場から見た民事法律扶助制度の意義と課題 … 谷口太規

憲法と家族法の交錯・4
離婚後共同親権と人権――2024年家族法改正の憲法理論的検討 … 井上武史

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・14-1
憲法学に学んで比例原則を鍛えなおす(上)――行政法における目的と利益衡量 … 興津征雄

名誉毀損・侮辱を巡る比較刑法研究・1-2
ドイツにおける名誉に対する罪(2) … 嘉門 優

拘禁刑時代の施設内処遇・6
拘禁刑の序章としてのPFI刑務所第4幕 … 高橋有紀

法律時評

韓国の非常戒厳と弾劾訴追水島玲央

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