月別: 2024年2月

 

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《法律時報》とは
時事法律解説をはじめ、中堅法律家のライフワークともいえる研究論文発表の場として定評のある唯一の専門誌。創業以来、「市民のための法律学」の立場に立ち、問題提起を行ってきた。最新の法律問題、判例情報にも素早く対応しつつ、理論的に深みのある本格的な分析を行う。特集は、学界のオピニオンリーダーとなっている。

◆2024年3月号 経済安全保障の法的制御 <好評発売中!>

法律内外の専門家が集い、社会的ニーズに着目しながら、ハイブリッドなアプローチで刑事司法の新たな姿を描き出す。

企画趣旨

 「日本の刑事司法制度は絶望的である」という有名な論評(1985年)で知られる東京大学教授の平野龍ーなどにより陪審・参審は刑事司法制度の様々な課題に関する最も有効な解決策としてその導入が提案され、長い議論の結果2009年に裁判員制度が実現された。これによって刑事裁判に法曹ではない一般市民が … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2024年3月号目次——

◇刑事司法と「アウトサイダー」
――非法曹専門職との連携のあり方を考える

企画趣旨 … ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク
多様な支援ニーズのある人に刑事司法はどう向き合うのか
――罪に問われた障害のある人の弁護・支援の経験を踏まえて … 山田恵太
刑事司法におけるソーシャルワーカー――Outsiders or Insiders? … 戸井宏紀
クレプトマニアと累犯処罰――執行猶予判決の先にあるもの … 林 大悟
高齢受刑者等への対応に関わる「専門家」間の協働関係 … 安田恵美
刑事司法と精神科医療の「連携」 … 中島 直
裏社会の「メルトダウン」――暴力団離脱者の社会復帰困難を中心に … 廣末 登
知的障害のある犯罪行為者の社会復帰の現状と課題――地域生活定着支援センターの活動を中心に
水藤昌彦
刑事司法のインサイド/アウトサイド――アメリカでのソーシャルワーカー経験を通じて
谷口太規
刑事司法の「アウトサイダー」と刑法の断片性 … 金澤真理
治療的司法――刑事司法の“内”と“外”を結ぶ理念的架け橋 … 指宿 信

論説

「抽象的な概念」を名目とする芸術助成の拒否──「宮本から君へ」訴訟最高裁判決を読む
蟻川恒正

信用の基礎理論構築に向けて・11-1
前半に対する中間コメント(上) … 木庭 顕

宗教団体とデモクラシー・法・1-3
社会福祉・宗教により貪られる人々の位置(下)
――社会福祉法人制度・宗教法人制度の比較を通して … 太田匡彦

法をめぐるミスコミュニケーション・7-1
先端科学技術のソフトローをめぐる国際競争の意味と視座――中村論文へのコメント … 標葉隆馬

紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・16
北アイルランド和平とブレグジット … 福永有夏

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・14
個人の消失(ヒトへの回帰)にどう立ち向かうか
――計算論的人間観の台頭と「連関と緊張」の近未来 … 駒村圭吾

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・8-1
主観訴訟と客観訴訟の「はざま」(上) … 西上 治

平成民法学の歩み出し・30
批判法学的所有論が示したもの――吉田邦彦『民法解釈と揺れ動く所有論』
阿部裕介

日中会社法の比較・5
取締役の注意義務・取締役の第三者に対する責任・会社の代表権
神田秀樹・朱大明

著作権法と刑法の語らい・12
[座談会]著作権法と刑法の可能性(3)
遠藤聡太・金子敏哉・仲道祐樹・深町晋也
・長谷川 遼・前田 健・西貝吉晃=谷川和幸(司会)

公判外供述の比較法研究・3-1
オーストラリアの伝聞法則(1) … 成瀬 剛

日本的雇用を問い直す・14
ストライキ(団体行動)は現代の社会で何の意味があるのか? … 藤木貴史

法律時評

危機対応のための資金確保の意義中里 実

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