●2022年12月号(11月11日発売)

▼法学者の本棚
思考停止の先に待つものは……黒野葉子
――フランク・パブロフ『茶色の朝』

▼♯ゼミを語ろう
福岡大学法学部山下慎一ゼミ(社会保障法)
おふざけ少々、社会保障のゼミで、知識上昇
♯先生の研究内容
♯ゼミの活動内容
♯どんなゼミ生が多いか?
♯卒業後の進路
♯後輩(読者)に向けて

▼最新の重要テーマに深く踏み込む「特集」と「論説」
[特集]
たたかいと法
たたかいは法にどのような影響を与えるのか。
法はたたかいにどのように作用するのか。
昨今の国際情勢も射程に入れた、様々な「たたかい」を素材に、
法の果たす役割、問題点、展望等を分析・考察する。
たたかいと法のアンビバレンス……和田仁孝
1.はじめに――たたかいとしての民事紛争
2.日常の中のたたかい
3.民事紛争における法の多元的機能
4.民事紛争のバトルフィールド
『権利のための闘争』のために――権利感覚の涵養を……高須則行
1.はじめに
2.権利のための闘争の根拠問題
3.「安逸の倫理」問題
4.イェーリングの対処法:権利感覚の涵養
5.イェーリングの提案とわが国の制度との関連性
6.おわりに
軍隊と法の「戦前」と「戦後」……出口雄一
1.はじめに
2.軍令と軍政――「統帥権」をめぐって
3.武装解除と占領管理
4.おわりに――国民のための「軍隊」?
法による軍事の制限は可能か……城野一憲
1.はじめに
2.近代日本における軍事力の組織化
3.平和憲法の下での軍事組織
4.軍事力の使用の要件
5.軍事力と関わる法規範における憲法の領分
6.むすびにかえて
ウクライナ戦争終結に向けた国際法の役割……尋木真也
1.客観的評価の意義――説明責任と正当化
2.自衛権に基づくウクライナ侵攻 正当化の可能性
3.ドンパスおよびクリミアの国家性および領土の帰属
4.国際人道法の遵守による紛争悪化防止
5.歴史と経験から見いだす解決策
国家間戦争と法――社会科学たる国際政治学からの接近……多湖 淳
1.はじめに
2.通説としての合理的戦争原因論
3.国家間戦争の終わりと法
4.国連の強制行動の政治学的分析
5.自衛権の発動の政治学的分析
6.結論と今後の研究課題

[論説]
妊娠中絶の権利をめぐる米国連邦最高裁判決の展開――誰が妊娠中絶の問題を決めるのか、女性か、それとも、人民か……小林直三
1.はじめに
2.米国連邦最高裁判例の展開
3.検討
4.おわりに