書籍詳細:韓国初代大法院長 金炳魯 評伝

韓国初代大法院長 金炳魯 評伝 抗日弁護士から韓国司法の定礎者へ

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,950円(本体価格 4,500円)
在庫あり
発刊年月
2023.04
ISBN
978-4-535-52675-4
判型
A5判
ページ数
384ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

戦前弁護士として抗日運動の中心的役割を担い、独立後は初代大法院長として韓国司法の基礎を築いた金炳魯。彼の足跡を克明に記す。

目次

序 文
金炳魯とその時代
凡 例

第1章 不遇な少年時代、疾風模索の青年時代

1.不遇な少年時代
2.義兵闘争に関与する
3.昌興学校創設と新学問の吸収


第2章 日本へ留学し法律を専攻する

1.亡国直前の日本留学
2.明治大学法科および高等研究科を卒業する
3.留学生自治活動と『学之光』の発刊
4.初めての論説——理想的な刑法学の構想
5.小 結


第3章 法学教授時代——講義と研究活動

1. 京城専修学校と普成専門学校で講義する
2.1910 年代の法学研究活動


第4章 判事を経て弁護士の道へ

1.1 年間の判事生活
2.抗日弁護士としての初めての事件
    ——大同団事件、李春塾事件、普合団事件


第5章 「有条理最熱烈」の抗日弁護士(1920年代)

1.金相玉関連事件——金炳魯の「有条理最熱烈の弁論」
2.金始顯らの暗殺陰謀事件
    ——「3人の弁護士」の最初の共同弁論
3. 平安北道熙川事件——警察の拷問の真相を暴露する


第6章 弁護士組織の活動

1.京城朝鮮人弁護士会の発足
2.朝鮮人弁護士協会の創立と国際弁護士大会への参加
3.各派維持連盟の朴春琴による暴行事件
4.岩泰島小作争議
5.沃溝小作争議
6.言論・集会に対する圧迫・弾劾運動
7.抗日弁論の求心点——刑事共同研究会


第7章 法廷から社会へ——新幹会の活動と実地調査

1.新幹会幹部としての活動——許憲と金炳魯
2.弁護士の実地調査

  (1) 甲山火田民事件
  (2) 光州学生運動事件

3.光州学生運動事件に対する裁判
4.京城女学生運動事件


第8章 大型思想事件の連帯弁論闘争

1.朝鮮共産党事件——弁護士の公判闘争
2.高麗革命党事件——被告人の法廷闘争と「不穏な」弁論


第9章 弁護士懲戒処分


第10章 社会的評価と自己認識

1.「街人」という号
2.弁護士の使命は「民衆の権益擁護」
3.「朝鮮左傾弁護士」の第一人者
4.独立運動と弁護士の関係


第11章 1930 年代の抗日弁論

1.金炳魯・李仁合同法律事務所時代
2.海外の指導者の逮捕と裁判
    ——呂運亨、安昌浩、趙鏞夏、朴憲永の弁論

  (1) 呂運亨裁判(1929~30 年)
  (2) 安昌浩裁判(1932 年)
  (3) 趙鏞夏裁判(1932~33 年)
  (4) 朴憲永裁判(1934 年)

3.京城反帝同盟事件
4.李載裕と共産党再建運動事件
5.思想弁護士と共産主義との関係


第12章 同友会事件、思想弁論の封鎖

1.拷問と悪刑、予審の遅延
2.転向の強要
3.第1審無罪と控訴審有罪
4.朝鮮高等法院の無罪判決
5.思想事件の弁論権を剥奪される


第13章 倉洞時代——日帝末期の守節

1.倉洞での農村生活
2.民族志士たちの求心点としての倉洞
3.日帝の降伏と朝鮮の解放


第14章 解放と米軍政期——司法部長時代

1.米軍政期の司法部長
2.米軍政期の憲法および法典編纂作業

  (1) 刑法――起草要綱の作成
  (2) 刑事訴訟法――人権擁護に関する刑事訴訟法の改正
 


第15章 初代大法院長就任


第16章 反民族行為特別調査委員会特別裁判部長として

1.反民族行為処罰法の制定
2.反民特委特別裁判所部長
3.反民族行為特別調査委員会の活動と妨害
4.反民族行為特別調査委員会と金炳魯


第17章 清廉剛直・至公無私の大法院長

1.政府樹立から朝鮮戦争前後まで
2.戦時下での法典編纂——たゆまず堅実に仕事する意志で
3.法官倫理の確立と実践
4.誠実な裁判、博覧強記の知識
5.清廉剛直・至公無私な法官像


第18章 法典編纂委員長として基本法を起草する

1.法典編纂委員会の構成
2.刑法草案の確定段階
3.刑法草案(1949 年)の検討
4.国会での立法過程と刑法公布
5.刑事訴訟法制定の経緯
6.金炳魯の刑事訴訟法構想

  (1) 刑事訴訟法の経緯と系統
  (2) 被疑者訊問調書の証拠能力の問題
  (3) 拘束期間の短縮
  (4) 各種経由期間の法定化
  (5) 公判手続での職権主義(大陸式)と当事者主義(英米式)の関係
  (6) 公判廷の座席配置
  (7) 法官の拘束令状の審査水準

7.民法の制定過程と韓国民法の特色

  (1) 比較法的地位、日本法との関係
  (2) 権利濫用の禁止
  (3) 物権変動での形式主義の導入
  (4) 伝貰権の創案
  (5) 根抵当権の立法化
  (6) 親族相続法——淳風美俗論および父系血統論
  (7) 同性婚禁止制をめぐる論議



第19章 大統領の憲法破壊に抵抗する大法院長

1.はじめに
2.1952 年の抜粋改憲

  (1) 国会議員召還動員に対する批判
  (2) 徐民豪議員の拘束と釈放――安潤出判事と金炳魯大法院長

3.憲法委員会での最初の違憲宣告(1952 年)
4.大統領の四捨五入は「到底理解できない」


第20章 民主守護者としての剛直な批評

1.国家保安法波動(2・4 波動)と金炳魯
2.『京郷新聞』廃刊処分に対する金炳魯の批判
3.小 結


第21章 4・19 前後の政治的荒波に飛び込む

1.不正選挙は「千秋の恨」になるだろう
2.4・19 を迎え李承晩下野を促す
3.自由法曹団結成と 7・29 総選挙での落選


第22章 結 び


本書に統合された著者〔韓寅燮〕の先行研究
街人 金炳魯年譜
参考文献
写真出典一覧

書評掲載案内

■『KOREA TODAY』2024年1月号P47にて掲載。