書籍詳細:最高裁物語(上)

最高裁物語(上)

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,640円(本体価格 2,400円)
在庫なし
発刊年月
1994.05
旧ISBN
4-535-58173-8
ISBN
978-4-535-58173-9
判型
四六判
ページ数
336ページ
Cコード
C32
ジャンル

内容紹介

生誕から半世紀がすぎた最高裁。そのたゆとう如き歩みの底には、政治の激流との角逐が渦巻いていた。重大な裁判を荷った裁判官の人間ドラマで綴るインサイド物語。重篤な脳卒中から蘇った著者の渾身の書下ろし。

目次

第1章 敗戦
 ある会合
 天皇と裁判と司法の独立
 「処罰シ仮借スル所ナカルベシ」
 昭和維新下の大疑獄事件
 戦局下の裁判官魂
第2章 対決
 不吉なノロシ
 民主化の嵐
 「天皇問題」のハードル
 “理想主義者”オプラーの登場
 卒倒した細野長良
 キメ手は謀略電報
 大審院を去る影
第3章 最高裁あけぼの
 二人の参謀
 意気高い裁判官たち
 裁判官餓死事件の苦悩
 最初の大法廷判決
 屈辱
 干渉をはね返す
 病魔に誤判事件の追い討ち
 三渕の昇天
第4章 日本独立の事件簿
 荒れる法廷と“タカ派”田中長官
 信念の人・田中の履歴
 昭和27年に多発した公安事件群
第5章 少数意見の戦い
 激越な「補足意見」
 論客・真野と気骨の斎藤
 “謀略事件”のなかで
 真野の舌鋒は続く
 どちらがツルでどちらがカメか
第6章 謀略の影
 松川事件と広津和郎
 雑音に耳をかすな
 真犯人は誰か
 伊達判決を切り返す
 派閥を持たない明るさ
第7章 最高裁長官の謎
 “オポチュニスト”横田喜三郎
 戦後との決別
 右翼テロの横行
 反軍教授
 “現実重視”路線
 学問の自由・大学の自治
第8章 かりそめの全盛
 静かな革命
 刑事罰からの解放
 庶民の声と“大岡裁き”
 大勢は決した
第9章 照準を合わせたクーデター
 電撃的行動
 スチューデント・パワー
 リベラル派の全盛
 自民党の“宣戦布告”
 剣士の真髄
 「政治」の壁