書籍詳細:銀行取引の法理と実際

神戸学院大学法学研究叢書 銀行取引の法理と実際

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  • 西尾 信一
  • 紙の書籍
定価:税込 4,620円(本体価格 4,200円)
在庫なし
発刊年月
1998.03
旧ISBN
4-535-05809-1
ISBN
978-4-535-05809-5
判型
A5判
ページ数
328ページ
Cコード
C3332
ジャンル

内容紹介

銀行取引は、法的には顧客と銀行との契約関係だが、そのほとんどは、定型化された普通取引約款で、銀行側の免責条項もある。現代における契約自由の原則は、実務界でどのように貫徹できるかを解明する初の体系書。

目次

●目次
第1章 銀行取引約款のあり方
 1 序説
 2 銀行取引約款の現状と論点
 3 約款のあり方

第2章 銀行取引のオンライン化と銀行の責任
 1 銀行業務のオンライン化
 2 CD(キャッシュ・ディスペンサー)による支払
 3 暗証取引と免責約款
 4 キャッシュ・カードの不正使用と免責約款による免責
 5 オンライン障害時の処理
 6 情報ファイルの問題

第3章 預金の担保
 1 預金担保貸付
 2 預金担保の実務
 3 預金者の認定と民法478条の類推適用
 4 銀行総合口座の貸越金の支払
 5 義務履行的な貸付についての民法478条の類推適用
 6 詐称代理人に対する預金担保貸付と民法478条の類推適用
 7 預金名義人に対する証書・印鑑なしの便宜払いが認められた事例
 8 取引相手方としての預金者

第4章 商法260条2項と銀行取引
 1 問題の所在
 2 多額の借財と重要な財産の処分
 3 取締役会決議を欠く取引の効力と相手方の保護
 4 銀行の実務
 5 有限会社代表取締役の多額の借財
 6 「重要」と「多額」の事例

 
第5章 割引手形の買戻
 1 序説
 2 手形割引の実務の概要
 3 手形割引の法的性質と売買説への疑問
 4 買戻請求権
 5 前3節のまとめ
 6 商手担保手形貸付の法律関係
 7 担保としての船荷証券
 8 同行相殺

第6章 銀行取引と手形
 1 事務機械化と手形取引
 2 白地手形の効力と運用上の問題点
 3 手形不渡異議申立預託金の譲渡禁止
 4 振出人が取引停止処分を受けた自店払約手の入金依頼
 5 依頼返却

第7章 為替の振込取引
 1 為替振込と預金の成立
 2 振込の成立時期と依頼人からの返還要求

第8章 代理受領・振込指定の効力
 1 事実上の担保
 2 代理受領の概要
 3 振込指定の概要
 4 振込指定の契約的意義

第9章 銀行取引約定書の担保条項
 1 担保提供義務と共通担保条項
 2 銀行取引約定書上の留置的機能を営む諸制度

第10章 銀行取引と支払承諾
 1 支払承諾の意義と態様
 2 支払承諾の実務と法律関係
 3 事前求償権による相殺の問題