書籍詳細:推し活の心理臨床

シリーズ:こころの科学増刊

推し活の心理臨床 サブカルチャーと聖地の視点から

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  • 紙の書籍
予価:税込 1,980円(本体価格 1,800円)
発刊年月
2026.01(中旬)
ISBN
978-4-535-90473-6
判型
A5判
ページ数
160ページ
ジャンル

内容紹介

「聖地巡礼」から「推し活」まで、心理臨床の場で出会う「好き語り」をどう受け止めるか。サブカルチャーに寄り添いながら考える。

目次


〈エッセイ〉推しと祈り 三浦しをん

◎聖地巡礼の今

阪神タイガースファンの祈りと甲子園球場の神整備
  ……石原宏

現代の巡礼——ステータス修行からの視点……山崎基嗣

大山における聖地感覚……高橋悟

ライブという場で生まれるもの 豊原響子

喪失との出会い
——『ドライブ・マイ・カー』から考える聖地巡礼……岩宮恵子 

〈エッセイ〉こころの中の聖地……高野由美子
〈エッセイ〉普門館なきあとの吹奏楽……河田知奈


◎臨床現場と推し活

推し活をめぐる傷つき
——映画『成功したオタク』が描く痛みと再生……笹倉尚子

ゲーム臨床のススメ
——ゲームの話題の見立てとかかわりへの活かし方……長行司研太

推し活とアニメ療法……パントー・フランチェスコ

「萌え」から「推し」へ……斎藤環

病床における小さな物語
——患者さんの好きな語りから……坂井朋子

生活に困難を抱える人にとっての「推し」……斎藤真喜子

こころの古層に触れる舞い
——雅楽の舞体験からクライエント理解へ……高見友理

〈エッセイ〉保健室で推しを語る……大賀美侑子


◎サブカルチャーと心理臨床

見えないものへの想像力
——『蟲師』を中心に再考する……西嶋雅樹

「中二病」はどこへ行った?……川部哲也

『機動戦士ガンダム』と私と思春期心性……葛西真記子

『THE FIRST SLAM DUNK』が描くあいまいな喪失……馬場絢子

〈エッセイ〉『孤独のグルメ』のもたらす癒し……佐々布亜希子


◎推し活を学問する

「推し活」を美学する……吉岡洋

「推し」から「推し活」へ——不満と不安の社会学……土井隆義

〈エッセイ〉「推し」に流れるふたつの時間……吉川左紀子
〈エッセイ〉推し活の進化的起源……齋藤亜矢