書籍詳細:無意識の発達

無意識の発達 精神療法、アタッチメント、神経科学の融合

の画像の画像
  • 紙の書籍
定価:税込 4,620円(本体価格 4,200円)
在庫あり
発刊年月
2023.09
ISBN
978-4-535-98514-8
判型
A5判
ページ数
392ページ
Cコード
C3047
ジャンル
難易度
テキスト:中級

内容紹介

乳幼児が養育者と見つめ合い、触れ合い、語り合う中で発達する時、その脳の中では何が起こっているのか。膨大な知見を紐解く。

目次

第1章 早期の情動的愛着、右脳の発達、無意識のこころの関係性起源

 右側性化した脳間同期の二者神経画像と
 無意識的コミュニケーションの対人神経生物学

 フロイトの無意識をめぐる最近の再定式化


第2章 現代の愛着理論

 安定型愛着に関する発達的対人神経生物学

 安定した愛着が及ぼす持続的効果——右脳の至適な発達

 関係性愛着トラウマと解離の発達的対人神経生物学

 関係性愛着トラウマによる永続的影響
 ——右脳の情動処理、ストレス調整、病的解離の損傷


第3章 愛着と自閉スペクトラム障害の
    早期対人神経生物学的アセスメント


 イントロダクション

 早期愛着アセスメントにおける調整理論の臨床的意味合い

 自閉スペクトラム障害の早期アセスメントに向けて
 調整理論が有する臨床的意味合い

 結 語


第4章 すべての息子たち
    ——リスクを抱える少年たちの発達神経生物学と神経内分泌学

 脳の成熟における性差、社会情動機能の早期出現、
 ジェンダーの神経内分泌上の起源

 男性の早期脳発達とストレス反応性および調整における性差

 HPA軸の早期発達、愛着トラウマ、および青年期精神医学における
 外向性精神病理の発現

 リスクを抱える少年たち
 ——胎児期と出生後発達における内分泌攪乱物質と男性の精神病理発生

 リスクを抱える少年たち
 ——周産期および出生後の臨界期における脆弱な右脳機能

 右側性化した辺縁系の中核である扁桃複合体の発達神経生物学

 「リスクを抱える少年たち」の早期アセスメントに対するさらなる含意

 男性ジェンダーの精神病理発生の増加をめぐる文化後成的メカニズム
 ——早期の育児

 増加した男性ジェンダーの精神病理発生に備わる文化後成的メカニズム
 ——有毒環境内分泌攪乱物質

 コーダ——少年たちは追いつけるのだろうか?


第5章 早期の右脳調整と情動的幸福の関係性起源

 早期発達におけるパラダイム・シフト

 至適愛着体験と情動的幸福の早期関係性起源

 情動的幸福の至適化——精神療法、早期介入、そして予防

 情動的幸福を促進する関係論的介入としての精神療法

 早期介入、予防、そして情動的幸福の促進


第6章 生涯にわたる右脳の発達
    ——愛はそれとどのような関係があるのだろうか?

 導入と背景

 母親に関する最近の神経画像および母親の愛の概念化

 相互愛が最初に出現するのは二〜三ヶ月である

 早期乳児期と後期乳児期における相互愛および
 大人の愛の対人関係上の起源

 生涯にわたる右脳と相互愛


第7章 脳の右側で遊べ
    ——『アメリカン・ジャーナル・オブ・プレイ』掲載、
      アラン・N・ショアのインタビュー

解 題 

 対人神経生物学とは——単数脳から複数脳へ

 感情神経科学とは——情動の生物学

 神経精神分析とは——精神分析と神経科学の統合

 アラン・N・ショアの理論と実践

 訳語・表現について

 おわりに


訳者あとがき
解題文献
文 献