書籍詳細:アメリカ合衆国における妊娠中絶の法と政治

拓殖大学研究叢書(社会科学)53 アメリカ合衆国における妊娠中絶の法と政治

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  • 紙の書籍
定価:税込 9,900円(本体価格 9,000円)
在庫あり
発刊年月
2021.11
ISBN
978-4-535-52567-2
判型
A5判
ページ数
636ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

アメリカ合衆国における妊娠中絶の規制をめぐる法の形成過程を分析し、その動態を描き出すことを目的とした研究書。

目次

序章 本書の課題

第1部 妊娠中絶問題の史的展開

第1章 妊娠中絶合法化運動の確立と運動の転換

 第1節 19世紀における妊娠中絶の犯罪化
 第2節 違法中絶の時代
 第3節 合法化運動の確立
 第4節 中絶法の改正と運動の転換
 第5節 司法戦略の見込み

第2章 中絶法の廃止に向けた運動の展開

 第1節 1970年における立法改革と中絶訴訟の展開
 第2節 1971年および1972年の情況


第2部 合衆国最高裁判所におけるRoe判決の形成

第3章 合衆国地方裁判所におけるRoeとDoe

 第1節 Roe v. Wade
 第2節 Doe v. Bolton

第4章 合衆国最高裁判所におけるRoeとDoe

 第1節 第一ラウンド
 第2節 第二ラウンド
 第3節 判決
 第4節 判決後の動向

第5章 Roe判決の意義と課題

 第1節 Roe判決の内容と核心
 第2節 Roe判決に対する批判と擁護
 第3節 Roe判決の意義


第3部 Roe判決以降の妊娠中絶をめぐる政治と裁判の展開

第6章 1990年代初頭における妊娠中絶の権利

 第1節 問題の所在
 第2節 1990年代初頭における妊娠中絶の権利の現況
 第3節 生殖の自由のフェミニスト的戦略とその展望
 第4節 その後の情況

第7章 Casey判決の法理

 第1節 Casey判決の意義
 第2節 共同意見の論理と課題
 第3節 Casey判決再訪
 第4節 ポストCasey期における司法と中絶を取り巻く情況

第8章 妊娠中絶政治の展開と中絶反対派の動向

 第1節 中絶反対派の運動の系譜
 第2節 オペレーション・レスキューとその消長
 第3節 中絶反対派の運動の構造

第9章 「一部出生中絶」の禁止をめぐる法と政治の動向

 第1節 「一部出生中絶」の意義
 第2節 CarhartⅠ判決
 第3節 2003年連邦法と訴訟の経緯
 第4節 Ayotte判決とその含意
 第5節 CarhartⅡ判決

第10章 ロバーツ・コートと中絶関連事件

 第1節 ロバーツ・コートの陣容
 第2節 2005年10月開廷期から2014年10月開廷期までの中絶関連事件
 第3節 Whole Woman’s Health判決

第11章 トランプ時代における中絶関連事件

 第1節 2018年10月開廷期までの中絶判決の動向
 第2節 トランプ時代の司法と政治
 第3節 2018年10月開廷期における4つの中絶関連事件
 第4節 政治の分極化の時代における中絶判例の変更
 第5節 June Medical Services, L.L.C. v. Russo

付録
1 Roe判決(抄)、Doe判決(抄)
2 Casey判決共同意見(抄)