書籍詳細:福島原発事故とこころの健康

福島原発事故とこころの健康 実証経済学で探る減災・復興の鍵

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在庫あり
発刊年月
2021.03
ISBN
978-4-535-55977-6
判型
A5判
ページ数
192ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

震災後10年。福島県双葉町の人々に寄り添い調査してきた著者が、実証分析で災害の影響からこころを守るためのエビデンスを示す!

〜本書を推薦します!〜

■伊澤史朗(福島県双葉町長)「双葉町への帰還と魅力あるまちづくりの指標に」
東日本大震災と原発事故から10年。復興や暮らしの再生は道半ばの双葉町。今もなおふるさとに戻れない町民の思いや生活の実態が、2013年から継続的に実施されている東京大学「災害からの生活基盤復興に関する国際比較」プロジェクトによるアンケート調査により的確に捉えられ、著者の研究成果により詳細に分析されている。本書は、令和4(2022)年春頃の町への帰還と魅力あるまちづくりを目指す指標となり、今後起こりうる災害からの復興に役立つものと確信している。


■澤田康幸(東京大学教授、アジア開発銀行チーフエコノミスト)「エビデンスの力で災害復興を支援する」
若き研究者の冷静な頭脳と情熱が長期にわたる地道な継続調査を支え、日々の暮らしの目線から双葉の人々の震災後10年の軌跡を精到にたどる。「被災した人々のメンタルヘルス回復にどんな支援が必要なのか?」
最新のミクロ実証分析、行動経済学、公衆衛生学の手法を駆使した緻密な学際分析に基づき、復興のカギとなるソーシャル・キャピタルや行動変容の役割を解き明かす。今、コロナ禍からの再生においても深い示唆に富む、多様なエビデンス(科学的根拠)が散りばめられた力作だ。

【関連情報】
本書の概要や、著者:岩﨑敬子氏による内容紹介記事へのリンクなどの関連情報を、『経済セミナー』編集部のnoteにまとめています。こちらも合わせてご覧下さい。

目次

プロローグ 原発事故とこころの健康の関係を探る
        ――実証ミクロ経済学の視点

第1章 原発事故の影響とその後の変化
      ――福島県双葉町調査から

第2章 原発事故と人々のつながり
      ――ソーシャル・キャピタルの役割

第3章 多面的な喪失がこころに及ぼす影響
      ――損失回避行動の自然実験

第4章 被災が今を重視させる
      ――現在バイアスの影響

エピローグ 「こころの減災」に向けて

書評掲載案内

■『朝日新聞』2021年5月15日(土)16面読書欄にて掲載
「被災者の痛みを癒す政策とは」
評者:坂井豊貴(慶応大学教授・経済学)

■『毎日新聞』2021年5月22日(土)15面読書欄にて掲載
評者:大竹文雄(大阪大学特任教授・経済学)