書籍詳細:雇用差別と闘うアメリカの女性たち

雇用差別と闘うアメリカの女性たち 最高裁を動かした10の物語

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  • 紙の書籍
定価:税込 3,520円(本体価格 3,200円)
在庫あり
発刊年月
2020.12
ISBN
978-4-535-52482-8
判型
四六判
ページ数
384ページ
Cコード
C3036
ジャンル

内容紹介

1964年公民権法が定めた雇用における性差別禁止。その規定を出発点に、働く女性に対して懐疑的な時代と社会の中、権利を求めて闘った女性たちの《10の物語》。

    *    *    *    *    *    *    *    *    *

Gillian Thomas著、Because of Sex : One Law, Ten Cases, and Fifty Years That Changed American Women's Lives at Work (2016) の翻訳です。

1964年アメリカ公民権法の第7編(通称タイトルセブン)で初めて定められた性別を理由とする(because of sex)雇用差別の禁止規定を頼りに、この50年間で多くの女性たちが差別的取り扱いの是正を求めて闘ってきました。

その闘いを通して公民権法の条文の内容が連邦最高裁の判決によって具体化されていき、子どもを持つ母親の排除の禁止、セクシュアル・ハラスメントの禁止など、今では当然と思われている様々な権利が勝ち取られてきたのです。

その中の代表的な10の判決に光をあて、時代も背景も異なる10人の女性たちがそれぞれどのようにして会社に立ち向かい、裁判で勝利を獲得するに至ったのか、その闘いの物語を描いたのが本書です。

著者はアメリカの弁護士であり、本書を読み進むにあたって必要なアメリカの労働法と各判決の内容が大変わかりやすく解説されながら、《10の物語》が展開します。そして何より本書の特徴は、著者の丹念な調査に基づき、裁判所への訴えから判決へと至る当事者それぞれの事情と思いが克明に描き出されている点であり、その《10の物語》が日本の労働法学を代表するとともにアメリカ労働法研究の第一人者である訳者によって、確かな内容で、かつ大変いきいきとした文章で訳出されています。

読者は、本書によってアメリカの労働判例の重要な歴史を理解することはもとより、本書で描かれる女性たちの葛藤や男女の役割に関する社会のステレオタイプな意識が、決してアメリカだけのものではなく、また決して過去の話でもなく、現在の日本の働く女性たち、そして男性たちにも共通する課題であることに、深い共感と多くの示唆を得るに違いありません。

「とにかく、本書を手に取って、1つずつ彼女たちの物語を読み進んでいただきたい。ハッとする鋭い指摘や、ニヤリとさせられるユーモアや、胸にジーンと来る場面も、しっかり味わいながら。10の物語を読み終わり、最後のエピローグに至ったとき、彼女たちが苦闘の末に闘い取ったものの大きさが、残された課題とともに、鮮やかに浮かび上がって来ることであろう。」(訳者あとがきより)

目次

プロローグ

第1章 女性と子どもは最後に

第2章 刑務所の壁を突き破れ

第3章 (より)長生きして幸せに

第4章 敵対的な環境

第5章 「床」であって「天井」ではない

第6章 女性パートナーへの道

第7章 妊娠する可能性のある方は

第8章 サンドラ・デイ・オコナー判事に言ってやる

第9章 通報者を撃つな

第10章 安全な配達、安全な出産

エピローグ

謝辞
訳者あとがき

書評掲載案内

■日本労働研究雑誌2021年8月号(733号)P85
評者:菅野淑子

関連情報ファイル

本文中の注(pdfファイル)

08412_1.pdf

こちらのリンク・データに、本書の本文内の注を各章ごとに掲載しています。
注番号は本書の原書 Because of Sex: One Law, Ten Cases, and Fifty Years That Changed American Women's Lives at Work , by Gillian Thomas, 2016 の各章の注に対応しています。