書籍詳細:一部無効論の多層的構造

青山学院大学法学叢書 第6巻 一部無効論の多層的構造

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在庫あり
発刊年月
2020.11
ISBN
978-4-535-52510-8
判型
A5判
ページ数
384ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

裁判官による契約の修正は私的自治の原則とどのように関わるのか。フランス法を素材に日本における一部無効論を再検討する。

目次

[序章]問題の所在

第1節 一部無効による契約の修正とその問題点
    第1款 一部無効の判断基準としての2つの要因
    第2款 契約の修正という側面と当事者意思の位置づけ
    第3款 近時の学説による新たな視角からの検討
第2節 本書の目的・分析の視角
    第1款 本書の問題意識
    第2款 検討の対象・分析の視角


[第1章]フランス法における一部無効論の理論的変遷

第1節 一部無効論の萌芽
    第1款 民法典制定時における一部無効概念の不在
    第2款 民法典制定時における民法典900条の意義
    第3款 判例による民法典900条の厳格な適用の回避
    第4款 本節のまとめ
第2節 伝統的な一部無効論の構造
    第1款 シムレールによる一部無効論の構造の概略
    第2款 動因的かつ決定的な条件概念と当事者意思との関係
    第3款 不可分性概念と当事者意思との関係
    第4款 縮減概念と当事者意思との関係
    第5款 本節のまとめ
第3節 一部無効の本質の探究
    第1款 無効の基礎および目的の客観性
    第2款 目的論的基準による一元的把握
    第3款 本節のまとめ
    第4節 本章のまとめ


[第2章]フランス法における一部無効論の法的構造と当事者意思の役割

第1節 契約における特定の条項の無効やその修正
    第1款 法規範の実効性という観点の浸透
    第2款 契約条項の無効に対する当事者意思の役割
    第3款 本節のまとめ
第2節 複合的契約における不可分性概念の意義
    第1款 連続的消滅における当事者意思の影響
    第2款 不可分性概念の役割
    第3款 本節のまとめと補足
第3節 契約代金等の縮減とサンクションの特徴
    第1款 法律による上限・下限の規定とサンクション
    第2款 裁判所による過剰性の評価とサンクション
    第3款 本節のまとめ
第4節 一部無効論の法的構造と当事者意思の役割の再構成


[結章]日本法への示唆

第1節 本書のまとめ
第2節 日本法における一部無効論への示唆
    第1款 日本法とフランス法の接近性
    第2款 一部無効論の再考
第3節 結語