書籍詳細:絲的ココロエ

絲的ココロエ 「気の持ちよう」では治せない

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,404円(本体価格 1,300円)
在庫あり
発刊年月
2019.03
ISBN
978-4-535-56376-6
判型
四六判
ページ数
176ページ
Cコード
C0090
ジャンル

内容紹介

双極性障害(躁うつ病)に翻弄されず、受け入れて粛々とコントロールする。
この病との理想的なつきあい方を実践する作家の極上の文章は、この病に関わる すべての人への最高の贈り物です。
――加藤忠史(理化学研究所脳神経科学研究センター)


双極性障害Ⅰ型発症から20年。
長年この病とどうつきあってきたか、服薬ゼロになった現在からみた心得を綴る 貴重なエッセイ。
加齢、発達障害、依存、女性性、ハラスメントなどの話題も。

目次

1 「気の持ちよう」では治せない

  決断は先延ばし
  目標は「完治」
  減薬と離脱症状
  再発の前兆と対処
  不要な心配を取り除く

2 アドバイスや共感よりも理解を

  発症した頃のこと
  些細なことができなくなる、というバロメーター
  休職期間の過ごし方
  病気の人にどう接するか

3 医師との相性

  人間は知りたい生き物
  自分の体のことは……
  病気をするには体力がいる
  医師との相性
  診察の活用
  産業革命以前

コラム1 リーマス

4 「まつりのあと」と女性性

  ラジオと「まつりのあと」
  ネガティブをきちんと感じる
  自分に対してフェアなのか
  「まつりのあと」の特効薬
  「女性性の否定」をやめたい
  子どもをからかってはいけません
  面白ければ許されるのか

5 「生きた心地がしない」こと

  イレギュラーな時期
  ガスコンロと炭火
  パニックだけは避けたい
  性別がわかりにくいのは悪いことなのか
  夜の豊かさも受けとめる

6 「できない言い訳」と完璧主義

  元気がなくなると外出が億劫になる
  出かけない言い訳
  完璧主義の危険
  いろいろな感情を認めてあげる
  一つだけやってみる
  人と話すこと

7 躁状態と恥の意識

  ミイラ取りがミイラに
  躁の情報が不足する理由
  躁で小説は書けません
  似ているからわかりにくい
  「こころ」を守る脳
  観念と行動の逸脱
  誰が、何を知りたいのか

8 過労とうつの間で

  好きな仕事が苦痛に
  休むための手間
  部分的に休むこと
  食事と生活
  まわりがみんな敵に見えた
  相手を許す、自分を許す

コラム2 伸ばすこと踊ること

9 加齢による変化と「その人らしさ」のこと

  化粧について
  さまざまな不調
  別人の味覚
  学生との関係
  「らしさ」の弊害
  「大人になりたい」と思えるか
  病気と老化

10 過ぎた方便──定型発達という問題

  発達障害について話すこと
  文章が読めない
  定型発達者の特徴
  内と外の区別
  発達障害者同士のコミュニケーション
  本当に少数派なのか

11 こころがすさむ依存のしくみ──お金について

  こころの動きがおかしくなる
  依存と一発逆転
  自分でこしらえたストーリー
  執着の意味
  意外な効果

12 こころがすさむ依存のしくみ──タバコについて

  依存症と孤独
  自立の拡大解釈
  禁煙という言葉は使わない
  依存の正体
  失恋にたとえる
  現在の体調とこれから

13 感情労働とクレーム対応

  パンダの着ぐるみ
  クレーム対応のいろいろ
  感情労働とは
  「ほかの人に迷惑がかかる」という思い込み
  波風を立てたくない人の深層演技
  旅の荷物を減らすこと

14 ハラスメントと承認欲求

  母への暴言
  加害者の内側
  マタハラの例
  二つの公私混同
  わずかな善意、大きな承認欲求
  ハラスメントはなくならない

15 愛だとか友情だとか

  小説家の不甲斐なさ
  「もてない」とは何か
  文化の違い
  友だちって何だ
  期待の大きさ
  同性の友だちと異性の友だちの違い
  後輩への「お役目」
  友だちの家族

16 人にはキャパがある

  あれから二〇年
  友人からの相談
  人に頼るという課題
  きっかけと本質
  この時代の難しさ

書評掲載案内

■『上毛新聞』2019年4月3日号にて掲載

■『西日本新聞』2019年6月1日朝刊(11面)にて掲載

■『毎日新聞』2019年6月5日朝刊(新刊コーナー)にて掲載 評者:藤原賢吾