書籍詳細:日本の金融 市場と組織

郵政研究所研究叢書 日本の金融 市場と組織

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  • 紙の書籍
定価:税込 3,960円(本体価格 3,600円)
在庫なし
発刊年月
1994.10
旧ISBN
4-535-55009-3
ISBN
978-4-535-55009-4
判型
A5判
ページ数
296ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

規制緩和という時流のなかで、規制・組織論理と市場原理の狭間で揺れ動く日本の金融。本書は、この相克に焦点を当て、生保、信託、証券業にも目配りしながら金融規制の功罪を理論・実証両面から明らかにする。

目次


 序 章 金融業における市場原理と規制論理の相剋
 1 本書の目的
 2 本書の簡単な要約
第1部 規制の論理・企業の論理と市場規律
 第1章 銀行の規制大系
 1 はじめに
 2 既存秩序維持政策としての構造規制・行動規制
 3 情報の非対称性を利用した規制
 4 金融システムの安定政策と規制の矛盾
 5 Default回避政策の矛盾
 6 支払い能力の定下と支払い準備の確保、銀行の再組織化
 7 規制改革の限界
 8 従来型銀行行政の限界
 第2章 戦後型金融規制の再編成
 1 はじめに
 2 今回の金融制度改革の概要と評価
 3 金融規制の目的と手段
 4 金融業への独占禁止法の適用
 5 おわりに
 第3章 生保に対する規制・監督
 1 はじめに
 2 規制の根拠
 3 米国の経験
 4 現行の規制
 5 ソルベンシー・マージン規制
 6 配当政策の検討
 第4章 日本企業の株式持ち合いと企業支配
 1 はじめに
 2 モデル
 3 株式持ち合い均衡
 4 おわりに
 第5章 日本の金融機関の資金調達コストの計測とその経済的意義
 1 はじめに
 2 金融機関の資金調達コストのフレームワーク
 3 各金融業態の資金調達コストの比較
 4 おわりに
第2部 銀行市場のビヘイビア
 第6章 日本における貸出金利の変動パターンについて
 1 はじめに
 2 近年の貸出金利の動きとその解釈
 3 暗黙の契約モデルによる分析
 4 実証分析
 5 おわりに
 第7章 貸出サイズと銀行の規模の経済性
 1 はじめに
 2 規模の経済性は見せかけか?
 3 貸出サイズよ貸出件数の経済性に関する実証分析
 4 データおよび推定結果
 5 暫定的な結論と残された課題
第3部 証券市場参加者の行動原理の実証
 第8章 日本の新規株式公開市場に関する実証分析
 1 はじめに
 2 情報の非対称性と過小値付け
 3 日本の株式公開市場の特徴
 4 データ
 5 仮説と実証結果
 6 おわりに
 第9章 直利指向の再検討
 1 はじめに
 2 展望
 3 検証条件
 4 実証研究
 5 結論と今後の課題
 第10章 日本におけるマルチ・ベータ資産価格決定モデルの検証
 1 はじめに
 2 分析方法
 3 実証分析
 4 おわりに