書籍詳細:図で読み解く特殊および一般相対性理論の物理的意味

図で読み解く特殊および一般相対性理論の物理的意味

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,840円(本体価格 4,400円)
在庫あり
発刊年月
2017.12
ISBN
978-4-535-78856-5
判型
A5判
ページ数
405ページ
Cコード
C3042
ジャンル
難易度
テキスト:初級

内容紹介

長年、工学の分野で研究を行ってきた著者が、ユニークな視点により、特殊相対論と一般相対論の意味を考える。

(著者自身による本書の内容紹介)
ユークリッド空間の(x,y)座標系で原点を中心とする半径rの円の式をその定義域外へ解析的に延長すると双曲線の式が得られる。原点から半径rの円周上の位置(x,y)までの距離はピタゴラスの定理で得られるが、その式を解析的に延長して得られる原点から双曲線上の位置までの距離はミンコフスキー空間の距離である。すなわち、ミンコフスキー空間は解析的延長の概念を使うと、ユークリッド空間から一意的に導かれる。
 ユークリッド空間の(x,y)座標系では座標系を回転させても原点から円周上までの距離rは不変であるが、ミンコフスキー空間でも原点から双曲線上までの距離rは座標系を回転に対して不変・一定で、これはどのような速さで運動する慣性系でも光速度が不変・一定である事を保証する。また、ユークリッド空間の座標系の回転を表す式は上記の解析的延長を行うとローレンツ変換の式になる。このミンコフスキー空間の双曲線を使って、運動する時計は遅れ運動する棒の長さが収縮することを図上で分かりやすく示す。
 更に、光速度不変の原理を使うと、宇宙のどの位置も宇宙の中心であるかのように観測されることが示せる。それ故宇宙のどの位置も宇宙の中心のように観測されても真の宇宙の中心・宇宙の重心は存在する。
 このミンコフスキー空間の双曲線上に局所慣性系を考え、重力のある時の運動と重力の無いときの加速運動が等価であるとする等価原理を使うと、アインシュタイン方程式を解いて得られるシュバルツシルトの解が簡潔に導ける。この双曲線上の局所慣性系を用いて重力場で時計が遅れ棒の長さが収縮することも図上で分かりやすく示す。

目次

はじめに

第1部 特殊相対性理論

 第1章 ピタゴラスの定理の解析的延長と座標系の回転
 第2章 光探究の歴史と光速度不変の原理
 第3章 ローレンツ変換式の導出およびミンコフスキー空間の歴史
 第4章 パラドックス
 第5章 相対論的運動方程式
 第6章 光の非相対論的および相対論的ドップラー効果
 第7章 特殊相対性理論による宇宙論

第2部 一般相対性理論

 第8章 等価原理と質量による重力場
 第9章 質点の運動方程式
 第10章 重力場での光の運動
 第11章 強い重力場での運動

付録A 複素関数および解析的延長
付録B 双曲線関数の変数^θの幾何学的な意味
付録C 懸垂線としての双曲線関数
付録D 物理定数
参考文献
索引

正誤情報

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