書籍詳細:中国物権変動法制の構造と理論

中国物権変動法制の構造と理論 日本法との双方向的比較の視点から

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  • 紙の書籍
定価:税込 5,400円(本体価格 5,000円)
在庫僅少
発刊年月
2014.03(上旬刊)
ISBN
978-4-535-52008-0
判型
A5判
ページ数
356ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

中国物権法を素材に、日本法との比較検討も通じて、不動産取引の安全を保護する法制度のあり方について総合的に考察する。

目次

序 章



  1 問題の所在

    (1) 研究の背景

    (2) 研究の問題意識

  2 研究課題の設定

    (1) 研究の素材

    (2) 研究の対象

  3 研究の方法

  4 研究の構成





第1部 中国における不動産の所有と利用の制度



第1章 中国における土地の所有と利用の制度



第1節 都市部土地の所有と利用の制度

  1 制度の変遷

  2 制度の現状

    (1) 土地の所有

    (2) 土地の利用

第2節 農村部土地の所有と利用の制度

  1 制度の変遷

  2 制度の現状

    (1) 土地の所有

    (2) 土地の利用



第2章 中国における建物の所有と利用の制度



第1節 制度の変遷

第2節 制度の現状

  1 住宅の所有

    (1) 流通できない住宅

    (2) 条件付きで流通できる住宅

    (3) 条件なしで流通できる住宅

  2 住宅の利用



第3章 中国における土地と建物の法律関係



第1節 制度の変遷

第2節 制度の現状

  1 土地と建物は別個独立性

  2 土地と建物の処分一体性

  3 若干の検討

    (1) 建設用地使用権と建物所有権が同一人に帰属する場合

    (2) 建設用地使用権と建物所有権が同一人に帰属しない場合



第4章 日本法との比較



第1節 日本における土地と建物の法律関係

  1 制度の変遷

  2 制度の現状と問題点

第2節 中国法からの示唆

  1 借地権と建物所有権が同一人に帰属する場合

    (1) 借地権と建物所有権の一方のみを処分した場合

    (2) 借地権と建物所有権の両方を処分した場合

  2 借地権と建物所有権が同一人に帰属しない場合

    (1) 借地権あるいは建物所有権の一方のみを処分した場合

    (2) 借地権と建物所有権の両方を処分した場合





第2部 中国における不動産物権変動の公示の原則



第1章 中国物権法制定までの法状況



第1節 不動産物権変動法制及び不動産登記制度の前史

  1 清代以前の状況

    (1) 唐代の文牒制度

    (2) 宋代の契税制度、魚鱗図冊

    (3) 明代の過割制度

    (4) 清代の西欧法制度の導入

    (5) 若干の検討

  2 中国民国の状況

    (1) 不動産登記条例の登記制度

    (2) 民法物権編の登記制度

    (3) 土地法の登記制度

    (4) 若干の検討――三者の適用範囲

  3 新中国成立から改革開放までの状況

    (1) 革命根拠地時期(1927年~1949年)の不動産登記制度

    (2) 建国初期(1949年~1958年)の不動産登記制度

    (3) 文化大革命時期(1966年~1976年)の混乱

    (4) 若干の検討

第2節 物権法制定前の不動産物権変動法制の構造と理論

  1 制度生成の背景

  2 不動産物権変動法制に関する法律規定

  3 不動産物権変動に関する裁判実務

    (1) 翻意の裁判例

    (2) 二重売買の裁判例

  4 不動産物権変動法制に対する学説の議論

    (1) 登記対抗要件説(フランス、日本型)―――少数説

    (2) 有因登記効力要件説(スイス型)――通説

    (3) 登記効力要件説(ドイツ型)――有力説

  5 若干の検討

    (1) 物権法制定前の中国法は物権行為理論を採用したか

    (2) いかに物権行為理論を理解すべきか

第3節 物権法制定前の不動産物権登記制度の構造と理論

  1 不動産登記制度に関する法律規定

    (1) 憲法

    (2) 法律

    (3) 行政法規

    (4) 規章

    (5) 地方的法規

    (6) 最高人民法院の司法解釈及び指示

  2 不動産登記制度の内容と構造

    (1) 登記所と登記官の審査権限

    (2) 登記に関する帳簿

    (3) 登記事項

    (4) 登記手続

    (5) 登記義務・権利帰属証

    (6) 登記費用

  3 若干の検討―――不動産登記制度の性格と問題点



第2章 中国物権法制定後の法状況



第1節 物権法制定の経緯とその意義

  1 民法典の起草状況

    (1) 第1回から第3回までの概況

    (2) その後の民法典起草状況

  2 物権法の制定

    (1) 物権法制定前の法状況

    (2) 物権法制定の経緯

    (3) 物権法の全体の構造

    (4) 物権法の特徴

    (5) 物権法の意義

第2節 現行不動産物権変動法制及び不動産登記制度の形成経緯

  1 学者案

    (1) 梁案

    (2) 王案

  2 物権法成立までの変遷

    (1) 第1稿(2002年12月稿、未公開)

    (2) 第2稿(2004年10月稿、未公刊)

    (3) 第3稿(2005年7月稿)

    (4) その後の修正

第3節 現行不動産物権変動法制の構造と理論

  1 概説

  2 現行不動産物権変動法制の内容と構造

    (1) 一般原則

    (2) 例外

  3 現行不動産物権変動法制の裁判実務

    (1) 効力要件主義の裁判実務

    (2) 第三者に善意を追加要件とした対抗要件主義の裁判実務

  4 若干の検討

    (1) 混和主義の立法可能性

    (2) 混和主義の理論上の問題点

    (3) 混和主義の将来

第4節 現行不動産登記制度の構造と理論

  1 原稿不動産登記制度の内容

    (1) 不動産物権の権利関係を正確に公示するための配慮

    (2) 不動産物権の権利関係を迅速に公示するための配慮

  2 原稿不動産登記制度の実地

    (1) 土地登記弁法の制定

    (2) 建物登記弁法の制定

  3 若干の検討



第3章 日本法との比較



第1節 日本法の検討

 第1款 日本法における不動産物権変動法制の構造と理論

  1 法律規定

  2 民法176条をめぐる議論

    (1) 問題の所在

    (2) 判例

    (3) 学説

    (4) 小括

  3 民法177条をめぐる議論

    (1) 問題の所在

    (2) 二重譲渡の法的構成

    (3) 第三者の範囲

    (4) 小括

 第2款 日本における不動産登記制度の構造と理論

  1 不動産物権の権利関係を正確に公示するための配慮

    (1) 2004年改正前の不動産登記法

    (2) 2004年不動産登記法の改正

    (3) 残されている問題点

  2 不動産物権の権利関係を迅速に公示するための配慮

    (1) 2004年改正前の不動産登記法

    (2) 2004年不動産登記法の改正

    (3) 残されている問題点

  3 小括

 第3款 最近の立法論について

  1 意思主義・対抗要件主義を維持する案(民法改正研究会正案)

    (1) 内容と特徴

    (2) 正案をめぐる議論

  2 効力要件主義に改める案(民法改正研究会副案)

    (1) 内容と特徴

    (2) 副案をめぐる議論――効力要件主義への転換の可否について

  3 不動産物権変動法制改正の方向性について

    (1) 改正の必要性について

    (2) 意思主義・対抗要件主義維持か、効力要件主義の採用かについて

    (3) 民法177条の判例法理をどうすべきかについて

第2節 中国法からの示唆

  1 不動産物権変動法制について

    (1) 混和主義について

    (2) 効力要件主義について

  2 不動産登記制度について





第3部 中国における不動産物権変動の公信の原則



第1章 中国物権法制定までの法状況



第1節 不動産善意者保護規定の不存在

  1 民法通則

  2 不動産登記に関する行政法規

第2節 司法解釈による法形成――共同共有不動産の善意取得制度

  1 1951年司法解釈

  2 1979年司法解釈

  3 1984年司法解釈

  4 1988年司法解釈の登場と共同共有不動産の善意取得制度の最終形成

第3節 不動産の善意者保護に関するに裁判実務

  1 共同共有不動産の善意取得制度の適用に関する裁判例

    (1) 登記名義人が共同共有不動産を単独所有財産として譲渡した場合

    (2) 登記名義人が共同共有不動産を共有財産として譲渡した場合

    (3) 登記名義人ではない共有者が、共同共有不動産を単独所有財産として譲渡した場合

    (4) 登記名義人ではない共有者が、共同共有不動産を共同共有財産として譲渡した場合

    (5) 共有者の1人が、登記されていない不動産を単独所有財産として譲渡した場合

  2 公信力に関する裁判例

    (1) 偽造登記の場合

    (2) 消極登記の場合

    (3) 虚偽登記の場合

  3 小括

第4節 学説の状況

  1 学説の第1の分岐点――不動産について善意取得が認められるべきか、どの範囲で認められるべきか

    (1) 不動産善意取得適用肯定説

    (2) 不動産善意取得適用否定説

    (3) 不動産善意取得適用折衷説

  2 学説の第2の分岐点――登記に対して公信力を与えるべきか、いかなる公信力を与えるべきか

    (1) 絶対的公信力説

    (2) 相対的公信力説

  3 若干の検討



第2章 中国物権法制定後の法状況



第1節 新しい不動産物権変動の公信の原則の形成経緯

  1 学者案

    (1) 梁案

    (2) 王案

  2 物権法成立までの変遷

    (1) 第1稿(2002年12月稿、未公開)

    (2) 第2稿(2004年10月稿、未公刊)

    (3) 第3稿(2005年7月稿)

    (4) その後の修正

第2節 新しい不動産物権変動の公信の原則の構造と理論

  1 不動産善意取得制度の内容と構造

    (1) 条文の内容

    (2) ドイツ民法の公信力との比較

  2 不動産善意取得の適用に関する裁判実務

    (1) 不動産善意取得の適用が肯定された裁判例

    (2) 不動産善意取得の適用が否定された裁判例

    (3) 小括

  3 不動産善意取得制度をめぐる学説の状況

    (1) 不動産善意取得制度の位置づけをめぐる議論

    (2) 不動産善意取得制度の要件をめぐる議論

    (3) 若干の検討



第3章 日本法との比較



第1節 日本法の検討



 第1款 日本法における公信力をめぐる議論

  1 法律規定

  2 判例

  3 学説

    (1) 第2次世界大戦前の議論

    (2) 第2次世界大戦後の理論

    (3) その他の議論

 第2款 日本法における不動産登記信頼者の保護

  1 177条の拡張解釈

    (1) 取消し後の第三者

    (2) 解除後の第三者

    (3) 遺産分割後の第三者

    (4) 小括

  2 94条2項の類推適用法理による処理

    (1) 94条2項の類推適用法理の適用要件

    (2) 94条2項の類推適用の特徴

    (3) 小括

 第3款 最近の立法論について

  1 民法(債権関係)改正作業での議論

  2 民法改正研究会の提案

  3 小括

第2節 中国法からの示唆

  1 日本法の特徴と問題点

    (1) 日本法の特徴

    (2) 日本法の問題点

  2 中国法からの示唆



結 章



  1 本書のまとめ

  2 残された課題





付録資料1 中国における不動産法制の構造

付録資料2 中国物権法の条文訳

付録資料3 中国における物権変動法制の構造

付録資料4 中国土地登記簿

付録資料5 中国区分所有建物の専有部分の登記簿

付録資料6 国有土地使用権帰属証

付録資料7 建物所有権帰属証



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