書籍詳細:社会的選択理論への招待

社会的選択理論への招待 投票と多数決の科学

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,592円(本体価格 2,400円)
在庫僅少
発刊年月
2013.11
ISBN
978-4-535-55754-3
判型
A5判
ページ数
152ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

多数の人々の異なる意見をどう集約すればよいか。民主主義の歴史と同程度に古いこの問いは、フランス革命前夜のパリ王立科学アカデミーで、はじめて科学的な分析の俎上に載せられた。議論の焦点は多数決だ。まずボルダが多数決は「票の割れ」に弱いことを端的に示し、代替案として今日ボルダルールと呼ばれるルールを考案した。次いでコンドルセが、ルソーの一般 意志を念頭に置きつつ、多数決の確率論的な分析を行った。こうして始まる社会的選択理論は、約150年後の20世紀半ば、ブラックの中位投票者定理とアローの不可能性定理により劇的な新展開を迎える。本書はそうした歴史を辿りながら、当該分野の本質的内容を平明に解説していく。民主主義の理想に対し、社会的選択理論はどのような実装を与えられるか。可能性の境界に私たちは迫る。

目次

第1章 問題の出発点

1 ボルダルールを巡って

2 コンドルセの考察を巡って



第2章 正しい選択への確率的接近

1 陪審定理

2 開票後に多数派の判断が正しい確率

3 最尤法による「真の順序付け」の探求



第3章 ボルダルールの優越性

1 ボルダルールと他のルール

2 満場一致までの近さ

3 ペア比較における平均得票率の最大化

4 ペア全敗者を選ばない唯一のスコアリングルール



第4章 政治と選択

1 単峰的順序とペア全勝者の存在

2 実証政治理論と中位投票者定理

3 メカニズムデザインと中位ルール

4 ボルダルールについての補足

5 オストロゴルスキーとアンスコムのパラドックス

6 64パーセント多数決と改憲

7 ギバート・サタスウェイト定理



第5章 ペア比較の追求

1 アローの博士論文

2 設定

3 アローの不可能性定理

4 アローの不可能性定理の証明

5 満場一致性を用いない不可能性定理

6 単峰性のもとでの可能性定理



第6章 社会厚生

1 社会厚生基準

2 アローの不可能性定理ふたたび

3 自由主義のパラドックス



第7章 投票と人民主権