書籍詳細:企業が強くなるための負債戦略

企業が強くなるための負債戦略

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,750円(本体価格 2,500円)
在庫なし
発刊年月
2011.11
ISBN
978-4-535-55698-0
判型
A5判
ページ数
208ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

最適な負債戦略とは何かを、M&A対応、リテール資金の取り込み、財務の柔軟性の確保に分け、事例を多数紹介しながら、考察する。

目次

第1章 転換点を迎えた企業の負債戦略



1 拡大する社債市場の調達キャパシティ

  1. 拡大する社債発行

  2. 積極化する負債戦略

  3. 足もとの起債市場の特徴

  4. 今後の負債戦略の方向性

2 大震災後の社債市場

  1. 大震災の社債市場への影響

  2. リーマンショック後との比較

  3. 今後の企業の資金需要

3 企業が強くなるための負債戦略

  1. 負債戦略の考え方

  2. 負債戦略上の対応策

  3. 今後の負債戦略



第2章 事業の再構築――M&Aファイナンス



1 リーマンショック後の企業の経営戦略

  1. 日本企業の信用力の変化

  2. セクターごとの生産水準の変化と経営戦略

  3. セクター別のM&A市場の動向

2 大型M&Aに対する市場の反応

  1. M&Aに対する市場の評価

  2. 投資ファンドの台頭とクレジット市場への影響

3 M&Aファイナンスの新しい動き

  1. 震災後ふたたび活発化するM&A

  2. 負債戦略上の対応策





第3章 拡大するリテール金融資産――リテール債



1 リテール債の市場特性

  1. リテール債の発行市場の変化

  2. リテール債の商品特性

  3. リテール債の市場規模

  4. 個人向け国債による影響

2 リテール金融資産の運用動向

  1. 個人金融資産1400兆円における債券の位置づけ

  2. クレジット・イベント後の資金フローの変化

  3. 拡大するクレジット投資家

3 リテール債の新しい動き

  1. 個人資産における今後の注目点

  2. 負債戦略上の対応策





第4章 財務の柔軟性確保――ハイ・イールド債



1 ハイ・イールド債市場の特徴

  1. 日本におけるハイ・イールド債市場

  2. ハイ・イールド債の市場規模

  3. ハイ・イールド債のプライシング上の特性

2 ハイ・イールド債市場の投資家動向

  1. ハイ・イールド債に投資する意義

  2. ハイ・イールド債の主要な投資家層

  3. リーマンショック後の企業金融の変化

3 ハイ・イールド債市場の新しい動き

  1. 「墜ちた天使」のその後の動き

  2. 「墜ちた天使」の復活事例

  3. 「墜ちた天使」の統計的分析





第5章 ソブリン危機対策――日本国債格下げの影響



1 ソブリン危機と日本の長期金利

  1. 日本の長期金利の動向

  2. 欧州ソブリン危機が意味するもの

  3. 日本におけるリスク要因

2 日本国債格下げとクレジット市場への影響

  1. 日本国債格下げのインパクト

  2. 国の債務管理政策の現状

  3. 負債戦略上の対応策

3 地方債市場における取り組み

  1. 変化する地方債市場

  2. 個別団体における取り組み





第6章 大災害への対応――ビジネスモデルの転換と資金調達



1 電力債の位置づけ

  1. 電力業界の特殊性

  2. 資本市場における位置づけ

  3. 電力債の投資家の構成

2 原発事故に対する市場の反応

  1. 原発事故直後の市場の動き

  2. 格付各社の反応

  3. 投資家への影響

3 資金調達上の対応策

  1. 原発事故の電力会社の資金調達

  2. ビジネスモデル転換への対応







【図表目次】



図表1-1 社債の発行額、件数の推移

図表1-2 企業の負債構成と資金使途別発行件数の推移

図表1-3 リーマンショック以降初めて公募債を発行した主な事業会社

図表1-4 ジュピターテレコムの財務指標の推移

図表1-5 大成建設の負債構成

図表1-6 製造業における長期借入金と社債比率の推移

図表1-7 製造業企業向け貸出金の推移

図表1-8 社債発行額、対国債平均スプレッド比較(4~5月)

図表1-9 短期年限の各種利回りと主要投資家の社債買越し額の推移

図表1-10 鉄鋼大手4社の業績見通し

図表1-11 業種別有利子負債比率の比較

図表1-12 古河電工の財務指標の推移

図表1-13 トクヤマの財務指標の推移



図表2-1 製造業の生産水準、負債水準と格付変更件数の推移

図表2-2 製造業各セクターにおける売上、有利子負債の変化

図表2-3 日本企業の関係するM&A金額の推移

図表2-4 電機業界のM&A件数の推移

図表2-5 食品業界のM&A件数の推移

図表2-6 医薬品業界における日本企業の主なM&A

図表2-7 M&Aアナウンス前後の社債スプレッドの推移

図表2-8 投資ファンドの日本企業に対するM&Aと売却金額の推移

図表2-9 主な投資ファンドが経営権を有する会社が発行する社債の価格推移

図表2-10 日本企業による大型のクロスボーダーM&A(2008年以降)

図表2-11 キリンホールディングスの財務指標の推移



図表3-1 主な大型起債一覧

図表3-2 リテール社債発行額と平均利率の推移

図表3-3 各リテールセクターの一般債保有額

図表3-4 主なリテール社債の財務特約

図表3-5 リテール社債の業種別発行状況

図表3-6 主要行の公募劣後債調達の推移

図表3-7 個人向け国債、リテール社債の発行額と発行条件の推移

図表3-8 個人金融資産残高の推移

図表3-9 個人向け国債の金融機関別販売金額の推移

図表3-10 資産選択における安全志向の変化

図表3-11 事業法人の保有する現預金の推移

図表3-12 個人向け国債の償還予定額と平均利率の推移

図表3-13 ソフトバンクの純有利子負債とその内訳の推移

図表3-14 オリックスの社債発行額の推移



図表4-1 格付別発行額比率の推移

図表4-2 最上位格付ごとの格付取得状況

図表4-3 BBB格社債の発行額、対国債スプレッドの推移

図表4-4 BBB格社債の業種別発行状況

図表4-5 格付別セカンダリスプレッドの推移

図表4-6 商社セクターの売買参考統計値の比較

図表4-7 2000年代の株式・債券のリスク・リターン状況

図表4-8 クレジット・スプレッド特価型ファンドのパフォーマンスの推移

図表4-9 電気機器セクターの格付別有利子負債構成

図表4-10 平和不動産の負債構成

図表4-11 日本における「墜ちた天使」とその後の動き

図表4-12 いすゞ自動車の財務指標の推移

図表4-13 光通信の財務指標の推移

図表4-14 「墜ちた天使」のその後の格付推移



図表5-1 長期金利、潜在成長率、期待インフレ率の推移

図表5-2 主要国のソブリンCDSの推移

図表5-3 主要国の政府債務残高と対外債務残高の比較(対GDP比)

図表5-4 主要国の国債保有者別内訳

図表5-5 日本ソブリンに対する格付付与状況

図表5-6 日本ソブリンと主な発行体に対する格付各社の格付付与状況

図表5-7 発行時の対国債スプレッドの比較

図表5-8 国債管理政策の現状と課題(論点整理)の概要および対応状況

図表5-9 東京瓦斯のROA、有利子負債比率の推移

図表5-10 財投融資残高と地方債残高の推移

図表5-11 地方債の年限別発行額の推移



図表6-1 電力10社の設備投資額と社債発行額の推移

図表6-2 発電電力量構成比の推移

図表6-3 社債と電力債の現存額の推移

図表6-4 電力債とAA格事業債の対国債スプレッドの推移

図表6-5 信用金庫の円債ポートフォリオと事業債に占める電力債保有額の推計

図表6-6 ユーティリティ主要銘柄に対する各市場の反応

図表6-7 震災後の電力会社の格付の推移

図表6-8 電力債の残存年別対国債スプレッドの変化と単価分布状況

図表6-9 地方銀行の対電力会社向けエクスポージャー

図表6-10 電力各社の有利子負債の内訳

図表6-11 主要銘柄のセカンダリスプレッドの推移

書評掲載案内

■『週刊金融財政事情』2012.2.27号