書籍詳細:情報化社会の表現の自由

情報化社会の表現の自由 電脳世界への憲法学の視座

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在庫なし
発刊年月
2011.09
ISBN
978-4-535-51833-9
判型
A5判
ページ数
312ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

情報流通の急速な拡大をふまえ、憲法学の表現の自由の原理・理念の今日的な意義を、米国の裁判例と理論に依拠して考察する。

目次

はしがき

第一章 情報化社会における表現の自由を考える意味

 はじめに

 第一節 電脳世界における言論の自由を検討するための基本的姿勢

 第二節 「情報化社会における表現の自由」という問題設定は可能か?

 第三節 プロバイダ責任制限法の論点

 第一章のまとめ



第二章 プロバイダ責任制限法についての憲法学的考察

 はじめに

 第一節 「出版者」対「配布者」

 第二節 アメリカ版プロバイダ責任法

 第三節 日本版プロバイダ責任制限法について

 第二章のまとめ



第三章 P2Pの憲法学的考察

 はじめに

 第一節 米国著作権侵害の責任基準の概要

 第二節 メネル教授の意見――グロックスター事件とソニー判決の関係

 第三節 サミュエルソン教授の意見

 第四節 連邦最高裁判決の検討

 第五節 学説の評価――バークレーの意見の対立

 第六節 バークレーの外の意見――第一修正の視点から

 第三章のまとめ



第四章 デジタル時代のメディアモデルと憲法学の考察

 はじめに

 第一節 デジタル放送と憲法理論

 第二節 レッドライオン判決の零落

 第三節 ケーブル判決の成否――レッドライオン判決の復活?

 第四節 インターネットと第一修正の基本原則

 第四章のまとめ



第五章 情報プライバシーを考えるための米国連邦憲法修正九条の考察

 はじめに

 第一節 情報プライバシーに関する連邦最高裁判決の今日的意義

 第二節 米国連邦憲法史の若干の考察

 第三節 マディソンの演説と妥協――修正九条の制定過程

 第四節 第九修正の解釈上の争い(一)

 第五節 妊娠中絶に関する判例と第九修正の再考

 第六節 第九修正の解釈上の争い(二)――スカリアの批判的検討

 第五章のまとめ:第九修正の基本的立場の整理――米国での議論から学べること



第六章 ネット上の不特定多数者に対する情報発信についてのブランデンバーグテストの批判的考察

 はじめに

 第一節 「明白かつ現在の危険」の起源

 第二節 第一次世界大戦期のホームズ意見はネット上の表現に適応できるか?

 第三節 ブランダイズ意見はネット上の表現に適応できるか?

 第四節 第二次世界大戦後のブランダイズとホームズの見解の利用可能性

 第五節 ブランデンバークテストとインターネット上の言論

 第六節 ネット上の言論の先例となる物理世界の判決――脅迫の成否

 第七節 情報化社会における問題状況――ニュルンベルグファイル

 第六章のまとめ



第七章 児童ポルノとわいせつ規制に関する若干の憲法学的考察

 はじめに

 第一節 児童ポルノ規制に関する一九六〇年~八〇年代の問題――児童ポルノの自己所持規制の合憲性に係る議論

 第二節 コンピュータ疑似ポルノの問題

 第三節 二〇〇八年ウィリアム判決に対する批判的考察

 第四節 二〇〇〇年前後で並行する問題――一九九七年の下品な表現事件

 第五節 アメリカのわいせつ概念

 第六節 アメリカ憲法上の議論の日本での適用可能性

 第七章のまとめ



第八章 選挙活動と表現の自由に関する考察――二〇一〇年シティズンユナイテッド判決を中心に

 はじめに

 第一節 シティズンユナイテッド判決

 第二節 各裁判官の意見

 第三節 政治活動に関する連邦法、シティズンユナイテッドの先例となる諸判決の概要

 第四節 考察

 第ハ章のまとめ