書籍詳細:〔新版〕原子力の経済学

〔新版〕原子力の経済学

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円)
在庫なし
発刊年月
1986.12
旧ISBN
4-535-57626-2
ISBN
978-4-535-57626-1
判型
四六判
ページ数
288ページ
Cコード
C3033
ジャンル

内容紹介

人間の生存とくらしを守る立場から、原子力のもつ巨大な負の経済効果を実証する。チェルノブイリの原発大事故を新たな視点にふまえ、石油・原子力文明葬送後の新世紀の地域社会像を模索。好評を博した旧版を全面改訂。

目次

はしがき

第一版へのはしがき



序 章/ウクライナ、次は日本かフランスか

 台所異変

 チェルノーゼム地帯のただ中で

 風に運ばれて欧州全土へ

 現実となった大型原子炉の核暴走

 旧来の安全審査基準はもはや無効

 核暴走は日本でもおこりうる



第1章/台所で考える原子力発電

 「やかん」と「風車」と「自転車」と

 圧力釜と火力発電

 原子力発電の仕組み

 原爆で茶をわかす?

 一グラムのウランで何とやら

 太陽光発電の「燃料費」とは?

 圧力逃がし弁から噴出する放射能

 大量流出する放射性廃液



第2章/春に芽の出ぬジャガイモの秘密

 「原子力の平和利用」?

 赤ん坊も油断できない

 増加する照射食品

 次の標的は家畜飼料か

 地域性、季節性の喪失と迂回生産



第3章/電気料金からみた原子力発電

 『種まく人』を買った笛吹川

 創業以来無配当の株式会社?

 地域独占の電力会社がもうかる仕組み

 レートベースを膨張させる原発

 日本原電の特異な存在理由

 核燃料は“燃料にして燃料にあらず”?

 ふえる一方の加工中等核燃料

 原発と電気料金をめぐる虚偽と真実



第4章/免責だらけの原賠法

 原子力危険の源泉

 プライス=アンダーソン法の制定

 日本における損害評価

 日本の原子力損害賠償制度

 地震一般も免責の民間保険

 一〇〇億円をこえる損害はどうなる

 原発の危険性をもっともよく知る人はだれか



第5章/石油を浪費する原子力発電

 原子力は「石油代替エネルギー」か

 実績値ぬきの希望的計算

 石油代替の三つの含意

 「石油おきかえ説」の検討

 「エネルギー収支プラス説」と「石油有効利用説」の検討

 高速増殖炉は死の灰を増殖する



第6章/砂漠化に帰着する文明

 資源涸渇論をみるひとつの視角

 燃料生産のエネルギー・コスト上昇

 原材料のエネルギー・コスト変化

 石炭液化や天然ガスの問題点

 太陽エネルギー利用のエネルギー・コスト

 水のエネルギー・コストあるいはエネルギーの水コスト?



第7章/電力需要の独占構造と地方自治の新しい課題

 停電なしの感電王国

 ロウソクなしでも真暗聞にならないための最小限の条件

 公営水力発電所の発生電力量

 需要独占の構造

 不利な立場にある農協等の小水力発電

 地方自治を踏みにじる電力需要独占

 自然独占の再検討

 電力供給の一元化ではなく地域性の確立を



第8章/水とともに生きる人びと

 水をみる視角

 都市の水収奪思想

 克服の一方向――汚水の土嬢浄化法

 水車と色川村

 自活する山村へ

 水車は生きている

 水土に根ざす文化に向けて



第9章/コスト急上昇の原子力を超える

 使用済み核燃料の再処理

 巨大な再処理損失

 廃炉の時代への接近

 北海道幌延町の現場にて

 原子炉等規制法の改悪

 核ゴミ拒否の住民運動の高まり

 林業の新しい展開



終 章/亡国に至るを知らざるは、これすなわち亡国

 虚像としての「原子力平和利用」

 国土総汚染計画

 マイナス成長再論

 日本の石炭問題

 核兵器は安全か?

 全世界が隠していたソ連・南ウラルの核災害

 ラアーグの再処理工場事故

 破局的な原発関連事故続出の可能性

 原子力の政治学



付録・原子炉関連事故の世界史略年譜

参考文献