書籍詳細:魚の経済学

魚の経済学 市場メカニズムの活用で資源を護る

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  • 紙の書籍
定価:税込 1,836円(本体価格 1,700円)
在庫なし
発刊年月
2009.08
ISBN
978-4-535-55609-6
判型
四六判
ページ数
248ページ
Cコード
C3033
ジャンル
難易度
テキスト:初級

内容紹介

トロが食べられなくなるって本当? 漁業問題のあれこれを、魚は食べるが経済学はかじっていない方にも楽しくわかるように説明。

目次

序 章 日本の食を支える野生生物 さかな



生産も消費も心配ごとだらけ

理想と現実のギャップ

まず一歩、漕ぎ出そう



第1章 漁業は見えざる手に導かれず



魚だって資源だ!

資源管理は難しい

一般人も規制を受ける

経済学でわかることは何か

マイワシの激減をどう見るか

マイワシはレジームシフト

キチジの減少をどう見るか

見えざる手に導かれ、資源が……

ジェリーさんとフィリピンのカニ資源

消費者からのアプローチ



第2章 カツオがマグロに、タラがカニに



カツオは国際商品

マグロは食べられなくなる?

ツナ缶の生産拠点はタイ

ツナ缶の消費拠点は欧米

シーフードは上級財

カニカマの消費拠点も欧米

カニカマ・SURIMI小史

ベーリング公海を舞台にコモンズの悲劇



第3章 魚を獲る仕事、魚を獲る遊び



中国は川の漁業が得意

日本は川の漁業が苦手

中国の偽装問題

効率だけではない内水面漁業

伝家の宝刀、漁業権

新規の漁業就業者は788人

釣り人は1200万人

釣りはレジャーか、仕事か



第4章 海洋大国ニッポン



海の日のきっかけは海洋法

TACによる漁獲規制

海洋法条約ができるまで

日本の批准は遅かった

くすぶる領有権問題

海の境界線、領海とEEZ

日本はEEZの広さで世界7位!

モンゴルで獲れた魚?



第5章 魚の値段と油の値段



捕鯨オリンピックの時代

商業捕鯨モラトリアムへ

いまも漁業はオリンピック方式

オリンピック方式の功罪

燃油高騰が経営を圧迫

漁業者のスト

灯光利用漁業が消費するエネルギー

IQ方式の功罪

南極の氷を詰め込んで



第6章 魚市場とレモン市場



偽装はなぜ起きるか

水産物の流通と偽装

原産地・原料原産地の読み方

食品表示、読解力テスト

なぜ消費者はだまされるのか

消費者がとる逆選択行動

活け〆の鯛は高級料理店へ

安全・安心はどこに

海外でも偽装問題



第7章 食料自給率のマジック



魚介類は自給率目標の優等生

自給率が上昇した原因

矛盾だらけの自給率

天然の生簀=海

日本人は魚を食べているか

日本人が食べている魚

日本人は魚食いチャンピオン

マジックには種がある



第8章 漁業はエコか



良い漁法・悪い漁法

底引き網は混獲

定置網は省エネ・省力型

まき網はドルフィン・セーフ

マグロはえ縄はサメ漁業

養殖は漁業よりエコか

エビ養殖とマングローブ伐採

埋立てを免れた三番瀬

水産業・漁村の多面的機能

地球温暖化と漁業



第9章 漁業における貧困と格差



日本の漁業の近代化

レントの発生と消滅問題

フィリピン沿岸漁民の暮らし

バロタクヌエボ町のEBさん一家

アニラオ町のGMさん一家

バナテ町のPEさん一家

OFW頼みの家計

格差なき貧困

高利貸し vs 協同組合

沖合漁業のセレブ

漁業と他産業の格差



第10章 水産物貿易のドライバー



昔から長かったフードマイレージ

親魚と魚卵の市場

連産品の価格と供給量

「四定条件」とサバ輸入

日本の輸出入品目

非食用の水産物

中国・韓国との貿易

イカにIQがあるの?



第11章 人間の幸せか、魚の幸せか



魚の人生を考える

持続可能生産量

最大持続可能生産量

魚の幸せ:fish welfare

豆取りゲームと漁業者の幸せ

個別割当方式をめぐる激論

コップも中の嵐? 同じ穴のむじな?

2048年、漁業資源は崩壊する!

漁業に必要な市場メカニズム

資源管理はTACのみにあらず

魚と経済、結びついたかな

書評掲載案内

■2009年9月27日付 『日本経済新聞』(20面)

■2009年11月10日 『エコノミスト』(P.60)

■2009年12月20日付 『信濃毎日新聞』(11面)

■2010年03月04日 『世界経済評論』