書籍詳細:言葉と沈黙

言葉と沈黙 精神科の臨床から

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,400円(本体価格 4,000円)
在庫なし
発刊年月
2008.06
ISBN
978-4-535-98274-1
判型
A5判
ページ数
400ページ
Cコード
C3047
ジャンル

内容紹介

精神科治療はマニュアルと薬さえあればいいのか。こころをモノとみなす風潮を常に批判的に見つめてきた一精神科医の臨床記録集。

目次

第1部 精神分裂病(統合失調症)とその周辺

1 差異の消滅――精神分裂病の不安あるいは当惑

2 精神分裂病の発症、それに前後して出現する神経症様症状

3 精神分裂病と強迫――慢性分裂病者にみる常同、強迫、途絶症状の意味

4 「治すこと」と「治ること」と――治療における「接線的触れ合い」

5 「治す」ことから「治る」ことへ――精神病理学からみた分裂病治療

6 「病識」以前にあるもの

7 精神分裂病における「初老期軽快」の評価と検討(講演記録)

8 「精神分裂病」はたかだかこの100年の病気ではなかったか?――精神分裂症概念の検討

第2部 強迫症をめぐって

1 精神分裂病と強迫症との関連について――文献的考察を中心にして

2 洗浄強迫の一考察――「触れる」ことの精神病理から

3 青年期強迫神経症の臨床

第3部 うつ病とその周辺

1 抑うつ神経症をめぐる臨床の動向――大学病院精神科の外来調査から

2 感情障害とその周辺【精神疾患の現代的病像をめぐって】――「逃避型抑うつ・中年型」について

第4部 精神病理学と精神療法

1 精神病理学の「遊び」

2 精神病理学の「たしなみ」

3 精神病理学、それ以前にあるもの

4 精神病理学の課題

5 精神病理学からみた薬物療法(講演記録)

第5部 病跡学と回顧と

1 梶井基次郎の青春――「言葉」の確かさを求めて

2 臨床と精神病理学のはざまで――「臨床精神病理」誌一編集子の回顧