第１章　わが国ノン・マルクス経済学者・エコノミスト五十人

日本の経済学を築いた五十人

第２章　福田徳三の前世代・同世代の経済学者たち

すべては福田徳三から始まる
　～わが国ノン・マルクス経済学の祖
日本社会政策学会の巨頭金井延
　～経国済民への思い入れ
山崎覚次郎の貨幣論
　～わが国ノミナリストの先駆者
田島錦治の経済と道徳
　～社会政策と限界効用理論
わが国商業教育の功労者佐野善作
　～投機取引研究の開拓者
上田貞次郎の実学
　～新自由主義とわが国経営学の創始者
「昭和の塙保己一」坂西由蔵
　～企業論・経済史・社会政策論
「京都経済学」のパイオニア戸田海市
　～日本経済学の先蹤
和製フィリッポヴィチ気賀勘重
　～慶應の親子経済学者

第３章　「純粋経済学」を担った経済学者たち

中山伊知郎の三つの経済学
　～数理経済学・純粋経済学・戦争経済学
高田保馬の葛藤
　～勢力説と一般均衡理論との狭間で
東大における純粋経済学
　～安井琢磨と木村健康
手塚寿郎の純粋経済学
　～わが国数理経済学研究のパイオニア
異質の経済学者早川三代治
　～兼ねる経済学者
熊谷尚夫の経済政策論
　～わが国における厚生経済学研究の草分け
純粋経済学の農経学者東畑精一
　～シュンペーター理論の適用
柴田敬の野心
　～一般均衡理論とマルクス経済学の止揚
青山秀夫の経済学と社会学
　～経済変動理論とマックス・ウェーバーの研究
多才な文筆家小泉信三
　～社会思想・古典派研究とマルクス批判
東洋のケインズ高島佐一郎
　～景気変動論と通貨管理論の研究
杉本栄一と鬼頭仁三郎
　～中山伊知郎の二人のライバル

第４章　「経済哲学」と「政治経済学」の経済学者たち

左右田喜一郎の世界
　～経済学者・哲学者・銀行家
杉村廣蔵の経済哲学
　～白票事件と一橋の伝統
大西猪之介の『因はれたる経済学』
　～夭折した日本経済学界の鬼才
大熊信行の遺産
　～「配分原理」と「生命再生産の理論」
赤松要の綜合弁証法
　～哲学的研究と実証研究の両立
宮田喜代蔵の生活経済学
　～貨幣理論と企業経済学
板垣與一の政治経済学
　～「歴史的・政策的・理論」と「アジアとの対話」
先駆けの経済学者土方成美
　～波瀾万丈の生涯
悲観的経済学者難波田春夫
　～「経済の危機」と「近代の終焉」
求道の経済学者作田荘一
　～国家中心の経済学と日本経済学
慶應の異色派経済学者
　～武村忠雄と永田清
二人のゴットル研究者
　～福井孝治と酒枝義旗

第５章　ユニークなエコノミストたち

元祖実践派エコノミスト堀江帰一
　～学理と実際の調和
稀代の健筆家神戸正雄
　～愛児であった財政学
文人的エコノミスト河田嗣郎
　～社会問題研究と農業経済学
実業家に転身した学者津村秀松
　～名著『国民経済学原論』の著者
異色の経済学者飯島幡司
　～学者・実業家・ジャーナリスト・財界人
大阪の名学者市長関一
　～交通論・社会政策・都市政策
森本厚吉の生活研究
　～わが国消費経済学のパイオニア
元祖官庁エコノミスト田尻稲次郎
　～官僚にして学者の人生
不遇の官庁エコノミスト添田寿一
　～歳計論と啓蒙書
深井英五の通貨調節論
　～バランス感覚の取れた日銀総裁
博士ジャーナリスト牧野輝智
　～経済知識の優れた啓蒙家
不世出のエコノミスト高橋亀吉
　～現実直視の実践経済学
独創的理論派エコノミスト下村治
　～成長論の第一人者