書籍詳細:不可逆過程の物理

シリーズ:数理物理シリーズ

不可逆過程の物理 日本統計物理学史から

の画像の画像
  • 一柳 正和
  • 紙の書籍
定価:税込 4,950円(本体価格 4,500円)
在庫なし
発刊年月
1999.07
旧ISBN
4-535-78266-0
ISBN
978-4-535-78266-2
判型
A5判
ページ数
228ページ
Cコード
C3042
ジャンル

内容紹介

1940年代から1960年代にかけて日本で発行された雑誌『物性論研究』に掲載された論文を中心に、線形応答理論の熱力学的意義を明らかにする。微視的力学と巨視的現象の間の関係は、どのように理解されていくか。

目次

序 論 日本における一つの科学史論争
第1章 前史・熱力学的エントロピー
 第1節 熱学から熱力学へ
 第2節 平衡状態の成立
 第3節 準静的過程と不可逆過程 ほか
第2章 統計力学的エントロピー
 第1節 力学の可逆性の熱力学の不可逆性の関係
 第2節 ボルツマン方程式とH定理
 第3節 エルゴード理論の発展 ほか
第3章 オンサガーの不可逆過程論
 第1節 エントロピー生成
 第2節 不可逆現象に関する杉田の熱力学
 第3節 オンサガーの相反定理と変分原理 ほか
第4章 熱ゆらぎと不可逆過程
 第1節 熱ゆらぎとアインシュタインの公式
 第2節 高橋の熱ゆらぎ理論
 第3節 高橋-オンサガー論争 ほか
第5章 過渡現象の統計力学
 第1節 緩和現象
 第2節 緩和現象の力学モデル
 第3節 過渡現象の熱力学 ほか
第6章 線形応答理論
 第1節 外場の下にある系の熱平衡の条件
 第2節 核磁気緩和の理論
 第3節 電気伝導現象 ほか
第7章 熱的擾乱に対する応答理論回yごう
 第1節 熱平衡状態への回帰と熱平衡状態からの離脱
 第2節 熱的不可逆過程
 第3節 局所平衡の仮定について ほか
第8章 温度グリーン関数
 第1節 統計力学と第2量子化法
 第2節 松原グリーン関数
 第3節 虚時間フーリエ変換