書籍詳細:分裂病の起源

分裂病の起源

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  • 紙の書籍
定価:税込 2,750円(本体価格 2,500円)
在庫なし
発刊年月
1992.09
旧ISBN
4-535-58036-7
ISBN
978-4-535-58036-7
判型
四六判
ページ数
336ページ
Cコード
C1011
ジャンル

内容紹介

分裂病成因論の第一人者が、心理学・精神医学・遺伝学の最新の成果や患者・家族の手記を駆使して精神分裂病の全体像をわかりやすく説く。著者の「素因-ストレス因子」説は、現実的で説得力に富むものといえる。

目次

第1章 歴史のなかの分裂病

 分裂病についての初期の記録

 狂気とその治療の歴史

 こんにちの精神障害に対する考え方のはじまり

第2章 分裂病をどのようにして診断するのか?

 分裂病診断をより確実にするには

 分裂病の類似疾患とそれにともなう誤解

 臨床診断の試み

 分裂病の診断

 分裂病の診断――要約

第3章 苦しみの声

 私はどこへ行ったの?

 メシア待望

 [デビッドの治療者によるコメント]

 つらい道のりの回想

 最後に

第4章 分裂病の時代別、地域別特色

 疫学から得た教訓

 分裂病は最近の病気なのか

 生のデータを情報として役立たせるには

 分裂病の発病年齢

 寿命の人口統計

 社会階層からみた分裂病の分布

 地域別の分裂病

 要約

第5章 分裂病は遺伝するのか?

 遺伝学の初歩

 家系研究

 家系内危険率の解釈

 分裂病診断の境界を明らかにする

 超高危険児

 まとめ

第6章 双生児研究の成果

 古典的双生児研究

 最近の双生児研究

 既存の知識への挑戦

 遺伝負因の指標としての重症度

 まとめ

 一卵性双生児の不一致について考える

 不一致の双生児に関する研究を再活性化する

 別々に育てられた一卵性双生児

 分裂病双生児の子ども

 分裂病の一致した一卵性四つ子

 結論

 分裂病三代

第7章 分裂病は心理的に感染するのか?

 養子法

 オレゴン州におけるヘストンの養子研究

 デンマークからの手がかり

 子ども危険率に関するメタ分析

 誰が分裂病の養子を育てたか

 ウェンダーのクロスフォルター法による研究

 フィンランドにおける養子研究法

 養子研究結果のまとめ

第8章 心理社会的・環境的ストレス因子の役割

 急性およびおよび持続性のライフ・イベント

 家族の影響の「新しい見方」

 産科的合併症とその他の身体的危険因子

 単純なものを求め、それを疑え

 まとめ

第9章 悲しみの声

 望みを失わず逆境に立ち向かう

 ある父親の意見

 分裂病者の娘の告白

第10章 精神分裂病と社会および社会政策

 分裂病と身体疾患

 がん

 自殺企業

 リウマチ性関節炎

 犯罪と暴力

 性、結婚、出生率、離婚

 遺伝カウンセリング

 法的な規制

 ナチの「解決策」

 強制的な薬物治療についての親の意見

第11章 全体像、相互統合と完全

 現在の位置とこれからの進路

 分裂病発症のモデル

 分裂病の伝達に関する遺伝・環境モデル

 まとめ

 結論

第12章 来たるべきものは何か?

 神経生物学と分裂病

 現時点での縦断的高危険児研究の成果

 遺伝マーカーと連鎖研究

 結論

 締めくくりの話

 愛すること…と分裂病