雑誌詳細:法律時報   2023年3月号

2023年3月号 通巻 1187号

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毎月27日発売
[特集1]
刑事法の基本概念の意義を問う
定価:税込 2,035円(本体価格 1,850円)
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在庫あり
発刊年月
2023.02
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
176ページ
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内容紹介

法解釈や立法の場面で、論者の望む結論に都合よく用いられる刑事法の基本概念に注目し、議論の土台足り得ているかを検証する。

※『法律時報』の電子書籍Kindle版(法律時報e-book)は、各号の特集記事部分を電子書籍化したものです。連載記事などは含まれていません。

【法律時評】
刑事事件記録の廃棄を考える——国民共有の知的資源としての扱いを
  ……福島 至
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■特集=刑事法の基本概念の意義を問う
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企画趣旨……樋口亮介 

「罪刑法定主義」は何を要請するのか——明確性の原則を素材として
  ……樋口亮介 

社会的相当性……深町晋也 

刑罰の定義——拘禁刑の解釈を中心に……小池信太郞 

忘れられた「不可知論」の意味——刑事責任判断における「自由意思」
  ……佐野文彦 

任意性概念の意義から見た任意処分の諸類型……川島享祐 

論理則・経験則の意義・機能をめぐる現状と課題……斎藤 司

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■特別企画
気候訴訟の動向——日本の司法は世界の危機感を共有できるか?


気候変動に対する司法的保護——ドイツからの「アミカス・ブリーフ」解題
  ……島村 健 

気候変動をめぐる国際枠組みの経緯と気候訴訟
——ヴィンター教授のアミカス・ブリーフに寄せて……浅岡美恵 

温室効果ガスを排出する火力発電所に対する個人の司法審査へのアクセス
——ドイツ法の観点から見た神戸石炭火力発電所に関する考察
  ……ゲルト・ヴィンター (浅岡美恵 訳)

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●新連載
イギリス刑法の現在地・1
連載開始にあたって……川崎友巳 
「オンラインコミュニケーション」に対する刑事規制の新展開
  ……山田 慧 

●連載
信用の基礎理論構築に向けて・9-1
租税国家の危機 2.0(上)——財政・貨幣・金融の連関構造の動揺と再構築?
  ……藤谷武史 

法をめぐるミスコミュニケーション・2-1
親子法をめぐる法と科学技術のミスコミュニケーション(上)
  ……中村多美子 

紛争が戦争とならないために
——領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・5
国際紛争平和的処理手続による紛争制御の試み——コスタリカの例
  ……李 禎之 

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・3
憲法典・間テクスト性・憲法学——2つの『講義』と2つの『綱要』
  ……石川健治 

憲法訴訟の醸成——実務と学説が導く可能性・21
憲法裁判と司法権(上)……野坂泰司 

行政法学のリ・デザイン——二元的思考を超えて・2-2
行政法における一般法と個別法(下)……北島周作 

平成民法学の歩み出し・19
「保護」から「支援」へ、そして——大村敦志「消費者・消費者契約の特性」
  ……原田昌和 

著作権法と刑法の語らい・5
[ハイスコアガール事件]著作権法における民事と刑事の役割分担に向けて
——それにつけても著作権法119条1項は改正されるべきである
  ……金子敏哉 

日本的雇用を問い直す・3
労働法が保護の対象としているのは「会社員」だけなのか?
——労働法の適用範囲のあり方を問い直す
  ……細川 良


【B&Aレビュー】
浦川道太郎『ドイツにおける危険責任』●民法学の歩み
  ……金丸義衡 

服部 朗『少年法、融合分野としての』●刑事法学の動き
  ……斉藤豊治 

【労働判例研究】
私傷病を理由とする休職事由の消滅と合理的配慮——日東電工事件
  ……中川 純 

【史料の窓】
日本における空襲・防空認識の芽生え……黒沢文貴


新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

法律時報 2023年4月号(2023年3月27日発売)

特集=財産権とその処分

物権と債権を区別する意義や、財産権の処分の基本構造等を改めて整理し、現代における財の多様化といった課題への対処を考える。

●予価1925円(税込)/2023年3月27日発売予定