雑誌詳細:法律時報  2008.1

2008.1 通巻 991号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
法は人間をどう捉えているか
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
在庫なし
発刊年月
2007.12
雑誌コード
08027
判型
B5判
ページ数
176ページ

内容紹介

最近、「強く賢い人間から弱く愚かな人間へ」、「抽象的人間・理念的人間から具体的人間・生身の人間へ」という転換が言われるなか、各法分野に共通して、人間像の変容・転換の課題がクローズアップされている。本特集は、この課題を探求する第一歩である。

【法律時評】
沖縄戦「集団自決」検定意見をめぐる状況と憲法学 高作正博

■特集=法は人間をどう捉えているか

《座談会》
法における人間像を語る 石川健治・瀬川信久・只木 誠・町村泰貴、後藤巻則(司会)
消費者のパラドックス──「法は人間をどう捉えているか」企画の趣旨を兼ねて 後藤巻則
憲法学における「人間」について 矢島基美 刑法における人間 安田拓人
医事法における人間像 手嶋 豊
偶然人──不確実性から偶然性へ 瀧川裕英
国際人権法における「個人」と普遍的な人権保障 高佐智美
社会保障法における人間像 菊池馨実

【論説】
《連載(8)》
21世紀の社会保障法研究に問われるもの---権利論の再構築の観点から
社会保障裁判運動と権利論 山本 忠
予防的な療法の実施に当たって、各選択肢を分かりやすく説明し、
熟慮の機会を与える義務があるとされた事例(判例研究) 平野哲郎
生殖補助医療支援基本法の制定の必要性
──学術会議(生殖補助医療の在り方検討委員会)への申入書 遠藤直哉
長崎奉行所司法資料に関する一考察
──「犯科帳」の史料学的研究を中心に 安高啓明

【B&Aレビュー】
田上富信『使用関係における責任規範の構造』●民法学のあゆみ 吉村良一
石川友佳子「生殖医療技術をめぐる刑事規制(一)(二・完)」●刑事法学の動き 浅田和茂

【特別刑法判例研究】
ファイル共有ソフトの提供につき公衆送信権侵害罪の幇助が認められた事例
 ──Winny提供事件第一審判決 小野上真也

【労働判例研究】
懲戒権能の意義と時機を失して行われた懲戒処分
──ネスレ日本懲戒解雇事件 菊池高志

【最高裁新判例紹介】
刑事事件
――平成19年2月8日第一小法廷決定(覚せい剤取締法違反被告事件)
平成19年4月13日第二小法廷決定(建造物侵入、窃盗被告事件)
平成19年6月19日第二小法廷決定(覚せい剤取締法違反被告事件)
平成19年7月10日第三小法廷決定(殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件)

【史料の窓】
金子堅太郎と「憲政碑」 堀口 修

新法令解説
文献月報・判例評釈
2007年総目次
メモランダム