雑誌詳細:法律時報  2002.5

2002.5 通巻 918号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
9・11テロと奪われるヒューマニティ
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
発刊年月
2002.04
雑誌コード
08027
判型
B5判

内容紹介

9・11のテロ後、日本はテロ対策特措法および関連法を次々と立法し、測ったようなタイミングで「不審船」を撃沈した。

世界は今後どこへ向かい、日本は何を目指しているのか。法学のみならず、多文化・歴史といった視点から今後の途を検討する。

【法律時評】

ワークシェアリングを考える視点 浅倉むつ子

特集=9・11テロと奪われるヒューマニティ

 はじめに――この企画の趣旨 田中孝彦・阪口正二郎

 (総論)正義と人権の法構造

     ――何が法的な正しさを決めるか 最上敏樹

●――ヒューマニティの視点から

 国際テロにいかに対処すべきか

     ――逮捕・裁判に関する制度の「客観化」 古谷修一

 「テロとの戦争」と武力紛争法

     ――捕虜資格をめぐって 新井 京

 「冷戦後の紛争」と国際社会

     ──グローバルなアパルトヘイト構造の解体へ向けて 遠藤誠治

 アメリカの国益重視戦略と日本外交 李 鍾元

 「9・11テロ」と世界秩序における抑圧の構図

     ──ヒューマニティの蹂躙を超えて 田中孝彦

●――多文化の視点から

 善良なるアメリカのディレンマ 石山文彦

 「テロ後」とフェミニズムの論理

     ――誰のための、何のための解放か 前田眞理子

 戦争とアメリカの「立憲主義のかたち」 阪口正二郎

●――日本はどこに向かうのか

 日本どこへ行くのか

     ――グローバル大国の完成か、平和国家の道か? 渡辺 治

 「安全保障」システムの「構造改革」 森 英樹



小特集=横浜事件第三次再審請求

  横浜事件第三次再審請求審の意義と経過 竹澤哲夫

  横浜事件第三次再審請求の主要争点 新井 章

  ポツダム宣言受諾と治安維持法 古川 純

  敗戦と治安体制 荻野富士夫

  横浜事件第三次再審請求における刑事訴訟法上の新論点の検討 小田中聰樹

  拷問によるゆがんだ事実認定・誤判 環 直彌



【論説等】

 現代イギリス憲法学における「立憲主義と民主主義」

   〈国家と自由/憲法学の可能性44〉 愛敬浩二

 韓国情報公開法の運用状況(二〇〇〇年度) 右崎正博



【B&Aレビュー】

 大村敦志著『家族法』●民法学のあゆみ 小池 泰

 上口裕「公訴事実の同一性」●刑事法学の動き 鈴木茂嗣



【民事判例研究】

 遺贈と死因贈与の遺留分減殺の順序 柳 勝司



【労働判例研究】

 書面化されない労使間合意の法的効力――都南自動車事件 石橋 洋



【最高裁新判例紹介】

 刑事関係

   ――平成13年12月7日第二小法廷決定

    (少年補償決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

   ――平成14年2月8日第三小法廷決定

    (有印私文書偽造、同行使、詐欺被告事件)



【史料の窓】

 マッカーサー戦史とGHQ歴史課 黒沢文貴





新法令解説

文献月報・判例評釈

メモランダム