雑誌詳細:法律時報  2004.2

2004.2 通巻 940号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
外国人研究者が見た司法改革
定価:税込 1,676円(本体価格 1,524円)
発刊年月
2004.01
雑誌コード
08027
判型
B5判

内容紹介

現在進行中している司法制度改革を海外の日本法研究者の視点からどのように捉えられるか。外国法との比較という視座ではなく、外在的視点から「日本法」の動態のひとつとして、司法制度改革の動きを分析する。

【法律時評】

 イラクを超えて、はるかに――国際法史を振り返って自衛隊派兵を考える 松井芳郎



特集=外国人研究者が見た司法改革

比較法学の新たな地平を求めて――企画の趣旨 須網隆夫

日本における司法制度改革 ――警察の所在とその重要性

デイビッド・T・ジョンソン/[訳]指宿信・岩川直子

司法制度改革と医療過誤訴訟 ――正義・政策・鑑定人制度

エリック・A・フェルドマン/[訳]須網隆夫

アメリカで耳にする法科大学院構想に関する噂の真相 マーク・D・ウエスト/[訳]木南 敦

日本の法曹養成制度改革への提言 ――オーストラリア法の視点から

ルーク・ノッテジ・齋藤隆広(共著)

外国の常識から見た「裁判員制度」 ケント・アンダーソン

司法の社会的役割の増大 ――比較法的視点から見た平成司法改革

ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク/[訳]須網隆夫



小特集=シンポジウム・憲法と民法

《報告》憲法と民法――問題の位相と構造 吉田克己

《報告》憲法システムにおける私法の役割 山本敬三

《報告》大きな公共性から小さな公共性へ――「憲法と民法」から出発して

大村敦志M

《コメント》「憲法と民法」と法概念の問題 長谷川晃

《コメント》「憲法と民法」へのコメント――市民的自由から人権へ

戒能通厚

《コメント》憲法と民法――その関係の多元主義的理解 広渡清吾

《コメント》「憲法と民法」――その「緊張」と「協働補完」の関係 樋口陽一







【論説等】

アンシャン・レジームと憲法(第2回)

   ――第1章 宗教戦争と絶対王制 長谷川正安

民科法律部会憲法問題特別委員会(7)

   ナショナリズムと主権者意識 高橋 眞

いわゆる「補償」問題へのアプローチに関する一考察(下)

   民族間抗争の不法行為の救済方法(日米比較を中心として) 吉田邦彦

えひめ丸事件における米海事法と死亡損害賠償の法的論点 池田直樹

下級裁判所裁判官の選任構造の変容の可能性

   The Possibility of Transformation of the Structure of Selecting Lower Court Judges

飯 考行



【B&Aレビュー】

心神喪失者等医療観察法の評価●刑事法学の動き 中山研一



【修復的司法の動向】

ブレイスウエイト「修復的司法と薬物濫用の新たな刑法」 前原宏一



【労働判例研究】

労使交渉の帰趨と賞与請求権の成否

 ――ノース・ウエスト航空事件 石田 眞



【世界の法情報学はいま6】

Jurismania: the madness of American law フランク・ベネット/[訳]岩川直子



【世界の法情報学はいま7】

"POWER: Using UML/OCL for Modeling Legislation - an application report" 田中規久雄



【最高裁新判例紹介】

刑事事件――平成15年4月14日第三小法廷決定(建造物等以外放火、暴行被告事件)

刑事事件――平成15年4月23日大法廷判決(業務上横領被告事件)



【史料の窓】

内外法政研究会 日暮吉延





 新法令解説

 文献月報・判例評釈

 メモランダム



法律時報 2004.3号 2004年2月27日発売 予価本体1,333円

情報技術と司法制度改革――正義へのユビキタス・アクセスとIT革命(仮題)

司法制度改革の理念は、司法への市民が容易にアクセスできる環境をつくることが「市民のための司法」づくりの基盤となる。政府が構想する「司法ネット」のオルタナティヴとしての「市民のための司法ネット」づくりの基盤を多角的に検討する。 ●小特集=学問の自由をめぐる今日的論点