雑誌詳細:法律時報  2017年10月号

2017年10月号 通巻 1117号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
相続法の分析と構築
定価:税込 2,145円(本体価格 1,950円)
在庫なし
発刊年月
2017.09
雑誌コード
08027
判型
B5判

内容紹介

現在改正に向けて議論が進められている相続法。本特集では、日本の相続法における構造的不備を捉え、この相続法の改正に関わる基本問題をテーマに抜本的な議論を試みる。

【法律時評】
仮想通貨に関するいくつかの「大きな」問題……小塚荘一郎

【判例時評】
供述心理学で「嘘」は見抜けるか——大崎事件再審開始決定鹿児島地決平成29年6月28日に接して……水野智幸


■特集
相続法の分析と構築

相続法の分析と構築——企画の趣旨……水野紀子
相続という制度……窪田充見
相続による債権・債務の承継——預貯金債権の共同相続を中心に……白石 大
遺産の管理——遺産分割の遡及効からの考察……小粥太郎
具体的相続分と持戻し……阿部裕介
遺言と登記をめぐる相続法改正の課題……田高寛貴
遺言執行——民法の規定の特色とその背景……加毛 明
遺留分減殺請求権……潮見佳男
特別縁故者に対する相続財産分与……久保野恵美子
信託と遺留分……角 紀代恵
試金石としての相続法改正——その背景・意義・現状……西 希代子

●新連載
原発問題から検証する公法理論・1-1……山下竜一
原子力法制度に求められる機能とは何か(上)

拐取罪を巡る比較法的・沿革的分析・1-1
・企画趣旨……深町晋也
・ドイツ刑法における未成年者の引離しを巡る議論状況(上)
——両親による子の奪い合い事例を中心に……深町晋也

■小特集
責任無能力者による不法行為と「家族」の責任

企画趣旨——問題の所在……窪田充見
近時の判例にみられる監督義務者責任の流れとその評価
——サッカーボール事件・JR東海事件を中心に……前田陽一
不法行為責任と「家族」の関わり……久保野恵美子
認知症の影響下にあって生じた事故の損失への対処——考えられる制度設計……手嶋 豊
監督義務者責任を巡る対立する要請と制度設計……大塚 直
最高裁判決の意義と今後の制度設計のあり方……米村滋人

●論説
性犯罪規定の改正……樋口亮介

●連載
戦後憲法学の70年を語る──高橋・高見憲法学との対話・1-3
第2回 主権論と国家法人説──ドイツ憲法研究とフランス憲法研究(2)
……高橋和之・高見勝利/宍戸常寿・林 知更・小島慎司・西村裕一

民法理論の対話と創造・9-2……齋藤由起
個人保証規制のあり方を考える(下)──フランスにおける事業債務の保証規制を手がかりに

労働法理論の探究・3-2…米津孝司
労働法における法律行為(下)──意思と合理性の史的位相変化…

【B&Aレビュー】
フィナンシャル・レビュー129号特集「租税法律主義の総合的検討」……田中 治
山田 慧「未遂犯の本質に関する一考察——英米刑法および刑法哲学における議論からの示唆」
●刑事法学の動き……生田勝義


【債権法判例の行方】
相殺における「相互性」「合理的期待」「牽連性」……石田 剛

【特別刑法判例研究】
過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪の実行行為、目的、および罪数について……伊藤嘉亮

【労働判例研究】
長年季節労働に従事した者の再契約拒否における労契法19条2号の適用・類推適用の可否——A農協事件……キョウ 敏

【史料の窓】
閣僚が見た吉田茂内閣最後の一日……小宮 京

新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

2017年11月号(2017年10月27日発売)予価1750円+税

特集=事業再生と倒産手続の現在と将来

資本主義社会に不可欠なインフラである倒産手続の利用が低迷している。
その現状と打開策を分析し、事業再生と倒産手続の将来を第一線の研究者、実務家が展望する。

小特集=象徴天皇制における生前退位