雑誌詳細:法律時報  2008年11月号

2008年11月号 通巻 1002号

  • 紙の書籍
毎月27日発売
[特集1]
新たな労働者保護のかたち
定価:税込 1,572円(本体価格 1,429円)
在庫なし
発刊年月
2008.10
雑誌コード
08027
判型
B5
ページ数
152ページ

内容紹介

「雇用破壊」がすすみ、「ワーキングプア」や「格差社会」が深刻な問題となっている今日、労働法学は時代に即した労働者保護の形を打ち出すことができるのだろうか。経済学、社会学、憲法学、民法学など広い視点から検討するとともに、制定された「労働契約法」の可能性を徹底的に議論する。

【法律時評】

正念場を迎えつつある法科大学院制度の課題 大村雅彦



■特集=新たな労働者保護のかたち



雇用形態の多様化と労働法政策 和田 肇

経済学から見た雇用形態の多様化の現状と課題 樋口美雄

格差問題に取り組むために必要なこと 玄田有史

労働者保護と憲法27条 葛★西まゆこ

労働契約と人格的価値――労働契約法に寄せて 吉田克己

《座談会》

労働契約法制定の意義 菅野和夫・土田道夫・根本 到・井上幸夫・木下潮音・小畑史子



【B&Aレビュー】

イギリス労働法研究会訳・ヒュー・コリンズ著『イギリス雇用法』 石田 眞



【論説】

医療水準と医療の裁量性――福島県立大野病院事件・福島地裁判決を中心に 小林公夫

続・司法省刑事局参考記録 考――司法省刑事局編纂調書を通して 廣畑研二



憲法理論の再創造(5)

人権論㈽・生存権論の理論的課題――自己決定・社会的包摂・潜在能力 西原博史

公私協働の最前線(6)

「協働的プランニング」の都市計画理論――紹介:Patsy Healey,“Collaborative Planning" 角★松生史

多角的法律関係の研究(5)

適法転貸借と多角(三角)関係 三林 宏



【特別刑法判例研究】

国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律11条1項及び13条1項により、幇助犯から没収・追徴し得る薬物犯罪収益の範囲 三上正隆



【労働判例研究】

人事院勧告に基づく私立学校における期末勤勉手当の引き下げ――福岡雙葉学園事件 水野圭子



【最高最新判例紹介】

刑事事件――平成20年3月4日第三小法廷判決(覚せい剤取締法違反、関税法違反被告事件)

      平成20年3月14日第二小法廷判決(治安維持法違反被告事件)

      平成20年4月15日第二小法廷決定(窃盗、窃盗未遂、住居侵入、強盗殺人被告事件)

      平成20年6月24日第二小法廷決定(検察官がした刑事確定訴訟記録の閲覧申出一部不許可処分に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

      平成19年12月3日第一小法廷決定(盗品等有償譲受け、詐欺、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反被告事件)



【史料の窓】

東郷茂徳外相と対米交渉「乙案」に纏わる謎 佐藤元英



新法令解説

文献月報・判例評釈

メモランダム

2008年12月号

2008年学界回顧

07年10月から08年9月までに発表された法学界の主要書籍・論文を各法分野別にセレクトし、その理論動向と問題関心を分析した好評の大特集、2008年版。