書籍詳細:土地資源をめぐる紛争

土地資源をめぐる紛争 規制と司法の役割

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  • 紙の書籍
定価:税込 4,620円(本体価格 4,200円)
在庫なし
発刊年月
2015.04(上旬刊)
ISBN
978-4-535-52028-8
判型
A5判
ページ数
232ページ
Cコード
C3032
ジャンル

内容紹介

土地資源をめぐる法制度及び規制の現状を把握し、国土開発、建築及び不動産取引の係争における司法の役割を判例に基づき丹念に分析。

目次

はじめに



第1章 土地資源の価値

1 土地所有をめぐる制度

 1 動産と不動産

 2 土地所有権の範囲

 3 土地所有権と公共の福祉

2 資産としての土地所有

3 開発と不動産の価値

 1 開発政策と不動産

 2 土地利用に関する規制

 3 公共事業と公共の福祉

 (1)「公共事業」の法的位置づけ

 (2)公共事業の評価

4 司法の役割



第2章 国土開発をめぐる紛争

1 土地資源の開発と利用に関する法規制

 1 基本法

 (1)国土形成計画法

 (2)国土利用計画法

 (3)土地基本法

 2 都市地域―都市計画法に基づく開発利用規制

 (1)都市計画区域の指定

 (2)マスタープラン

 (3)市街化地域と市街化調整地域との区域区分(線引き)

 (4)地域地区の指定(色塗り)

 (5)各地域地区における土地建物の利用規制(数値)

 (6)地区計画制度

 (7)開発許可制度

 (8)建築許可制度

 (9)都市計画事業に関する手続

 3農業地域―農地法及び農振法に基づく開発利用規制

 (1)農地法

 (2)農業振興地域の整備に関する法律(農振法)

 4 森林地域―森林法に基づく開発利用規制

 (1)林地開発許可制度

 (2)保安林制度

 5 自然公園地域―自然公園法に基づく開発利用規制

 6 自然保全地域―自然環境保全法に基づく開発利用規制

 7 その他の区域指定に基づく規制

 (1)区域指定規制に関する法制度整理表

 (2)景観法

 8 土地資源に重大な影響を与える事業活動に対する規制

 (1)行為規制

 (2)環境影響評価法に基づく手続規制

 9 強制的な権利制限・変動を伴う国土開発事業に対する規制

 (1)開発事業の種類

 (2)都市再開発法に基づく市街地再開発事業

 (3)土地区画整理法に基づく土地区画整理事業

 (4)土地収用法に基づく土地収用事業

2 開発利用規制における住民参加

 1 国土形成計画法における住民参加手続

 2 都市計画法における住民参加手続

 (1)公聴会の開催

 (2)公衆の縦覧

 (3)地区計画申出制度

 (4)都市計画提案制度

 3 農振法における住民参加手続

 4 森林法における住民参加手続

 5 自然公園法における住民参加手続

 (1)公園管理団体制度

 (2)風景地保護協定制度

 6 自然環境保全法における住民参加手続

 7 景観法における住民参加手続

 (1)景観計画の策定における公聴会の開催

 (2)景観重要建造物・景観重要樹木の指定に関する提案制度

 (3)景観協定制度

 8 環境影響評価法における住民参加手続

 9 強制的な権利制限・変動を伴う国土開発事業における住民参加手続

 (1)都市再開発法における住民参加手続

 (2)土地区画整理法における住民参加手続

 (3)土地収用法における住民参加手続

3 国土開発と司法的救済

 1 周辺住民が開発事業等について争う方法

 (1)行政訴訟による救済:行政処分の差止・取消請求

 (2)民事訴訟による救済:不法行為に基づく損害賠償・差止請求

 (3)住民訴訟による救済:公金支出の差止・損害賠償請求

 2 行政訴訟による司法的救済とその限界

 (1)行政処分性

 (2)原告適格

 (3)差止訴訟における補充性の要件

 (4)裁量逸脱・濫用

 3 民事訴訟による司法的救済とその限界

 (1)受忍限度論

 (2)差止請求における違法性判断

 (3)公権力の行使と不可分一体の場合の制限



第3章 建築工事をめぐる紛争

1 建物の建築工事に関する法規制

 1 建築基準法に基づく法規制

 (1)建築基準法の目的及び対象

 (2)個別規定

 (3)集団規定

 (4)建築確認・検査制度

 (5)違反建築物に対する措置

 2 建築士法に基づく法規制

 (1)建築士関与の義務

 (2)建築士の義務

 (3)建築士事務所の義務

 3 建設業法に基づく法規制

 (1)建設業の許可制度

 (2)建設業者の義務

 (3)専門技術者の配置義務

 4 請負契約に基づく請負人の義務

 (1)民法上の請負契約に基づく義務

 (2)設計工事監理契約約款

 (3)工事請負契約約款

 (4)住宅品質確保法に基づく瑕疵担保責任の特則

 (5)住宅瑕疵担保履行法に基づく資力確保義務

2 建築工事における住民参加・情報開示

 1 建築基準法における住民参加手続

 (1)「利害関係者」の意見聴取

 (2)建築計画概要書の閲覧制度

 (3)建築協定

 3 建築士法における情報提供手続

 (1)重要事項説明義務の新設

 (2)建築士事務所の書面交付義務の強化

 4 建設業法における情報提供手続

 5 住宅瑕疵担保履行法における情報提供手続

3 建築工事にかかわる紛争と司法的救済

 1 周辺住民が建物の建築を争う方法

 (1)建築確認処分の取消・差止訴訟

 (2)建築許可の取消・差止訴訟

 (3)違法建築物に対する是正措置の義務付け訴訟

 2 発注者等が建築の瑕疵を争う訴訟

 (1)建物の建替費用相当額の損害賠償請求の可否

 (2)耐震偽造の瑕疵

 (3)建築士の名義貸しによる不法行為責任

 (4)建設業者と金融機関の説明義務の内容

 (5)建築瑕疵と建築施工者等の不法行為責任

 (6)居住利益の損益相殺

 (7)建築基準法等の違反と公序良俗無効



第4章 不動産取引をめぐる紛争

1 不動産取引にかかわる法

 1 不動産取引と民法総則における契約の有効要件

 (1)契約の成立要件

 (2)契約の主観的有効要件

 (3)契約の客観的有効要件

 (4)契約の効果帰属要件

 2 不動産取引と対抗要件

 3 不動産取引と契約責任

 (1)債務不履行責任

 (2)説明義務

 (3)瑕疵担保責任

 4 不動産取引と消費者契約法

 (1)消費者契約法の適用範囲

 (2)消費者契約法4条に基づく取消

 (3)消費者契約法第3章に基づく条項の無効

 5 不動産取引と宅地建物取引業法

 (1)規制対象

 (2)宅地建物取引業者免許制度

 (3)業務に関する規制

 (4)売主の告知書の交付

 (5)重要事項説明書の認知度

 6 不動産取引と特定商取引法

 (1)特定商取引法の適用範囲

 (2)特定商取引法の宅地建物取引に対する適用除外

 7 不動産賃貸借契約と借地借家法

 (1)民法上の規定

 (2)借地借家法下の規制

 (3)存続期間

 (4)更新

 (5)対抗力

 (6)譲渡可能性

2 不動産取引における情報提供

 1 民法上の情報提供

 (1)錯誤無効・詐欺取消

 (2)信義則上の説明義務

 2 消費者契約法に基づく情報提供義務

 (1)消費者契約法4条

 (2)消費者契約法2条3項に基づく情報提供義務

 3 宅建業法35条の重要事項説明義務

 4 中立的専門家関与の欠缺

3 不動産取引における消費者被害

 1 近年の消費者被害ケース

 2 高齢者に多い詐欺被害

 3 宅建業法による規制の限界

4 不動産取引に対する司法的救済

 1 民法総則の規定に基づく救済

 (1)錯誤・詐欺・強迫

 (2)公序良俗無効

 2 消費者契約法の規定に基づく救済

 (1)消費者契約法4条に基づく取消

 (2)消費者契約法8~10条に基づく無効

 3 説明義務違反に基づく解除・損害賠償請求

 (1)重要事項説明義務(宅建業法35条)に関連する事項の説明義務

 (2)日照・眺望等の周辺環境に関する説明義務

 (3)価格の適否に関する説明義務

 4 瑕疵担保責任に基づく解除・損害賠償請求

 (1)瑕疵担保責任の内容

 (2)物理的瑕疵

 (3)法律的瑕疵

 (4)心理的瑕疵

 (5)環境的瑕疵



あとがき

判例索引