書籍詳細:地域環境の再生と円卓会議

地域環境の再生と円卓会議 東京湾三番瀬を事例として

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  • 紙の書籍
定価:税込 6,710円(本体価格 6,100円)
在庫なし
発刊年月
2009.03
ISBN
978-4-535-58532-4
判型
A5判
ページ数
332ページ
Cコード
C36
ジャンル

内容紹介

東京湾三番瀬の埋め立て計画が中止され、その環境をどう再生・保全するかで、円卓会議が始まった。新しい市民参加のかたちを克明にたどる。

目次

序 章 地域環境政策への市民参加と円卓会議



0.1 市民参加の広がりと問題の所在

0.2 これまでに研究されてきたこと、まだ分かっていないこと

0.3 「公共性の生まれる場」を分析する三つの視角

0.4 参加型調査という方法

0.5 研究の対象と方法、本書の構成



第1章 三番瀬埋め立て計画と環境保護運動――円卓会議の前史



1.1 臨海開発と漁村文化の解体

1.2 三番瀬における環境保護運動の系譜

1.3 環境配慮を欠いた計画と環境保護団体の対抗

1.4 環境保護団体間の対立

1.5 開発中止を決定づけた知事選



第2章 埋め立て計画の白紙撤回から円卓会議の成立へ



2.1 「白紙撤回」への反応

2.2 焦点化する猫実川河口域

2.3 「埋め立て中止」への政治的判断

2.4 円卓会議の設置へ



第3章 参加の場の理想と現実――円卓会議1年目



3.1 円卓会議の設立

3.2 行政の役割に関する議論

3.3 小委員会の設置と委員選考をめぐる軋轢

3.4 漁業者と環境保護団体との対立

3.5 再生目標の策定と小委員会での議論

3.6 NGO委員の辞任

3.7 中間とりまとめの内容と問題点



第4章 空中分解の危機から「合意」へ――円卓会議2年目



4.1 ワーキンググループの設置――円卓会議2年目の組織

4.2 埋立地を削るのか、海に手を入れるのか――護岸・陸域小委員会での議論

4.3 海辺の履歴から再生のイメージを描く――海域小委員会での議論

4.4 再生計画案完成に向けた最後の攻防

4.5 会議成果と会議終了後における問題点



第5章 ふりかえりワークショップの実施プロセス



5.1 ワークショップの企画

5.2 ワークショップ参加者の構成

5.3 事前調査と評価項目の設定

5.4 相互作用を通じた課題の整理・発見



第6章 政策形成の場を参加型にするための条件



6.1 三番瀬に関する政策形成の「場」の変遷

6.2 参加者:「市民参加」の〈市民〉とはだれか?

6.3 手法:「当事者の知」を生かす会議設計

6.4 課題設定:「参加型」政策形成の場を支える条件

6.5 環境社会学における参加型調査の可能性



終 章 新たな「公共性」への道筋――持続的で成熟した民主主義のために