伊藤元重著『ミクロ経済学第2版』第3刷までの誤植訂正 174頁8行目 ×青色の実線→○赤色の実線 178頁図7-2タイトル ×貿易の利益→○生産関数 213頁図8-3リンゴの数 ×20→○10 313〜314頁:公共財の説明の2つの段落を以下のように変更します。  公園やテレビ放送といったものは、通常の財・サービス(私的財)とは性質が異なります。通常の財ではだれか一人が消費したら、他の人がそれを消費することができません。具体的な例で言えば、太郎が食べたラーメンを花子が食べることはできないはずです。しかし、公園やテレビ放送では、多くの人が同時にそれを楽しむことができます。  公園やテレビ放送などの財・サービスは、公共財と呼ばれます。公共財には、通常の私的財にはない二つの性質があります。一つは消費における非競合性という性質で、その財を他の人が消費したからといってその価値が失われるものではないこと、つまり多くの人が同時に消費できるという性質です。もう一つの性質は排除不可能性というもので、ある特定の財・サービスを、それに対する対価を払っていないからといってその消費から排除することが難しいということです。もちろん、非競合性と非排除性には公共財によって程度の差があります。公園もあまりに多くの人が利用すれば混雑しますので、非競合性は完全に成り立っているわけではありません。テレビ放送も特殊な受像器を購入しないと観られないようにすれば、排除性が出てきます。ただこうした細かい点にはこだわらないで、以下でも非競合性と非排除性をもった財・サービスとして公共財を取り上げます。