月別: 2024年5月

◆2024年8月号 ロビイングとルールメイキング<好評発売中!>

法律とは、多用な私益が「公益」へと収斂したものと考えるべきか。裏金問題で揺れる日本でいま、ルールメイキングの本質を問う。

企画趣旨

 1 本特集の目的
 近年、社会においてより良いルールを形成するために積極的に動く人たちが現れている。これらの人々は、とりわけ法律の制定の過程に主体的にコミットしている。その中には、少なからず法律家が含まれている。法学研究者の中にも、ルールメイキング(ルール形成)に着目し、これを肯定的に評価している人が少なくない。しかし … (本誌より抜粋/本文内容一部参照できます!

——2024年8月号目次——

◇ロビイングとルールメイキング

企画趣旨 … 渕 圭吾
日本におけるルールメイキングとロビイング――現状と課題 … 中川丈久
国際機関における私法の形成 … 原 恵美
ドイツにおけるロビイングの法的規律と透明性 … 横内 恵
アメリカ合衆国におけるロビイングと憲法 … 二本柳高信
多様な私益が「公益」へと収斂する過程とその規律 … 渕 圭吾
米国の内国歳入法典162条(e)について … 増井良啓
委任立法における「私益」と統制――医薬品の郵便等販売規制省令を素材に … 張 栄紅

◇不動産の相続と登記――日本登記法学会第8回研究大会

相続登記の促進と民法・不動産登記法の改正――相続による権利移転法理の形成 … 松尾 弘
相続登記の申請義務化と司法書士実務――過料に関する規定の創設を踏まえて … 北詰健太郎
不動産の相続と土地家屋調査士の実務 … 丸山晴広
講評――【炎上覚悟】日本登記法学会第8回大会への自由な感想 … 荒井達也
「不動産の相続と登記」に関する報告についての質疑応答等 … 水津太郎

論説

デジタルプラットフォームとグローバル・ガバナンス(上)
――Facebook監督委員会など民間主導のガバナンスの展開 … 内記香子

eSportsをめぐる法――文化・産業政策を支える法のゆくえ・2
「スポーツ」としてのゲームとはどのようなものか
西村友海

信用の基礎理論構築に向けて・12-2
ある公証人の破産(中)――フランスにおける「公証人信用」研究の端緒として … 齋藤哲志

宗教団体とデモクラシー・法3-2[最終回]
政教分離と信教の自由(下) … 小島慎司

法をめぐるミスコミュニケーション・9-2
限界事例としての法と情報の関わり――角田論文を承けて … 郭 薇

紛争が戦争とならないために――領域支配をめぐる対立の制御における国際法の役割・21 [最終回]
連載を振り返って … 西 平等

幻の創文社版『憲法綱要』とその批判的検討・18
権力分立の「現代」的変容と樋口憲法学――デジタル・プラットフォームの〈統治性〉 … 山本龍彦

行政法学のリ・デザイン――二元的思考を超えて・10-2
羈束と裁量のはざま(下) … 巽 智彦

平成民法学の歩み出し・35 [最終回]
実質的契約自由と約款規制・不当条項規制――山本豊『不当条項規制と自己責任・契約正義』 … 吉永一行

日中会社法の比較・10
新株発行の目的と類型・株式発行による支配権の移転・少数株主の締め出し … 神田秀樹・朱大明

著作権法と刑法の語らい・15
[著作権の侵害主体をめぐる議論]規範的行為主体論と刑法(上)――法領域間の架橋を目指して … 西貝吉晃

法律時評

株主代表訴訟の意義を問い直す加藤貴仁

(Web日本評論にて月初に全文公開中。会員登録でお読みいただけます。登録は無料です)